2019年9月19日(木)

KDDI、LTEを最大150メガに 国内最速、14年春めど
速度競争でソフトバンク引き離す

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2012/9/14 22:39
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KDDI(au)は、9月21日に商用サービスを開始するLTE方式の高速通信サービス「au 4G LTE」で、2014年3月にかけて通信速度を大幅に引き上げる。開始当初は下り最大毎秒37.5メガビット(Mbps)~75Mbpsだが、13年春~秋にも同112.5Mbpsとし、14年3月までに同150Mbpsまで高速化する。同150Mbpsが実現すれば、国内の携帯電話事業者で最高速となる。14日に開催したLTEサービスの説明会で石川雄三専務が表明した。

ここ数年、国内の携帯電話事業者間では、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の機種の違いが競争軸となっている。業界3位のソフトバンクモバイルが米アップルのスマホ「iPhone」をてこに契約数を伸ばし、同2位のKDDIに迫っている。一方でKDDIは、11年秋からiPhoneの取り扱いを始めたほか、12年初頭からは携帯回線と光回線のセット割引、アプリや動画といったコンテンツの定額サービスなどで新たな競争軸を矢継ぎ早に打ち出している。LTEに対応した新型機「iPhone5」が発売されるのを機に、通信速度も新たな競争軸の一つとして打ち出し、ソフトバンクを再び引き離したい考えだ。

■2.1GHz帯の電波をすべてLTEに転換

KDDIのLTEは3つの周波数帯を使用。800MHz帯と2.1GHz帯は、現在3G向けに使用している電波をLTE向けに転換していく

KDDIのLTEは3つの周波数帯を使用。800MHz帯と2.1GHz帯は、現在3G向けに使用している電波をLTE向けに転換していく

LTEで下り最大150Mbpsのサービスを提供するには、40MHz幅(下り/上り各20MHz幅)の電波を確保する必要がある。このため同社は、これまで主に第3世代携帯電話(3G)サービス向けに利用していた2.1ギガヘルツ(GHz)帯の電波をLTE向けに振り向ける。

KDDIは2.1GHz帯で40MHz幅の電波を保有しているが、12年9月のLTE開始当初は、このうち10M~20MHz幅をLTE向けに充て、通信速度を場所により下り最大37.5Mbpsまたは75Mbpsとする。これ以外の2.1GHz帯も、14年3月末までにすべてLTE向けに転換することを目指す。

下り最大150Mbpsのサービスを実現する前に、中間段階として30MHz幅を使った同112.5Mbpsのサービスも予定している。「米クアルコムから112.5Mbps対応の通信制御LSI(大規模集積回路)が出てくるタイミングに合わせて提供したい」(KDDI 技術企画本部モバイル技術企画部システム戦略グループの松田浩路グループリーダー)としており、対応を急ぐ考えだ。

なお、21日に発売予定のiPhone5について、米アップルはLTEの下り最大速度を100Mbpsとしている。KDDIのLTE回線とiPhone5を組み合わせたときの最大速度について「下り最大75Mbpsまでは確認しているが、それより速い速度が出せるかどうかはコメントできない」(KDDI)としている。

■複数の周波数帯を同時利用する高速化技術も

2.1GHzと同様、現在は3G向けとして利用している800メガヘルツ(MHz)帯の電波も、30MHz幅のうち20MHz幅を12年末までにLTE向けに転換。800MHz帯でも下り最大75MbpsでLTEを利用可能にする。残りの10MHz幅は「海外ローミングの受け入れ用といったニーズもあるため、今後も3G向けに残す」(松田グループリーダー)としている。

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