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W杯が突きつけた「サッカー王国」の現実
サッカージャーナリスト 沢田啓明

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2014/7/17 7:00
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 「ワールドカップ(W杯)が終わって、ほっとしたよ。これでもう、セレソン(ブラジル代表)がボロ負けするのを見なくてすむからな」。13日(日本時間14日)にリオデジャネイロで行われた決勝を取材し、翌日、自宅があるサンパウロに帰り着いてタクシーに乗った際、運転手から聞いた言葉がこれだった。

今回の代表チームは開幕前から「ネイマール依存症」が指摘されていた=写真 浅原敬一郎

今回の代表チームは開幕前から「ネイマール依存症」が指摘されていた=写真 浅原敬一郎

立て続けの失点、メディア「停電起きた」

 今回のW杯におけるブラジル代表の成績は3勝2分2敗(得点11、失点14)。順位こそ4位だが、準決勝のドイツ戦で大敗し、名誉挽回を期したオランダとの3位決定戦でも完敗して大会を終えたため、印象が非常に悪い。

 準決勝で23分からの6分間に4失点を喫したことについて、国内メディアは「アパゴン(停電)が起きた」と表現した。

 スコラリ監督から依頼を受けて大会前と期間中に選手の心理面のケアを担当した女性心理学者は、「序盤に失点して、選手たちがパニック状態になってしまった。そうなると、もうコレクティブ(集合的)なプレーはできない。各自が1人で問題を解決しようと、個人プレーに走ってしまった」と嘆く。

 ドイツ戦ではネイマール、チアゴシウバという攻守の柱が欠場を余儀なくされた。戦力面のマイナスもさることながら、チームリーダーであるチアゴシウバを欠いたことで選手たちが精神的なバランスを保つことができなかったのが痛かった。

傑出したアタッカー、ネイマールのみ

 とはいえ、冷静に分析すると、今回のチームは開幕前から「ネイマール依存症」が指摘されたように、世界の頂点に立つには戦力が不十分だった。

 かつては世界トップレベルのCFや攻撃的MFを輩出していたが、現在はネイマール以外に傑出したアタッカーがいない。

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