主流の年賀状に吹き続ける逆風
クイックVote第109回解説

(1/2ページ)
2012/11/14 6:00
保存
共有
印刷
その他

早いもので今年も残すところ1カ月半。クイックVoteで日経電子版の読者に年末年始のあいさつの方法を聞いたところ、5年前に比べ年賀状を書く枚数が2割以上減った人が43%に達しました。年賀状は依然として主流の挨拶手段ですが、発行枚数の減少が続いています。企業における「虚礼廃止」や個人情報保護の機運が逆風として吹き続けているからです。

「知人や友人にどのように年末年始の挨拶をしますか」と聞いたところ、首位の「紙の年賀状」に「電子メールや携帯メール」が続きました。

一方、「上司や取引先」に対する挨拶では、年賀状に次いで「その他」という結果になりました。「その他」には「リアル」な挨拶も含まれ、企業社会では重要な意味を持つようです。

○新年会での口頭の挨拶を優先します。(80代男性)

○仕事納めと仕事始めにあいさつするだけ。(50代男性)

といった声が少なくありません。

「上司や取引先」への年賀状ではではこんな指摘が目立ちました。コスト削減の要請も強まっているのでしょう。

○今の会社は虚礼廃止がうたわれているので、それを逸脱してまであいさつする気はない。(40代男性)

○上司には年賀状は出しません。社内慣行であり、虚礼廃止の精神からです。取引先には必要に応じて出すのが原則であり、特に大事な顧客には出すことでいいと考えています。(30代男性)

さらに、昨今の社会情勢を映してか、

○ここ数年、個人情報の取り扱いが厳しく、上司・同僚の住所を知らない。また、職業上の理由から、利害関係者への挨拶はおこなっていない(30代男性)

というご指摘もありました。かつてのような社員名簿がない企業も増えていて、幸か不幸か、はがきを出しようがない実情もあるのです。

いずれにせよ、仕事関係での年賀状利用で吹き続ける逆風はやんでいないし、さらに強まりかねないのです。

焦点の「年賀状を書く枚数」について訪ねたところ、5年前に比べて「増えた」が9.5%、「変わらない」が46.9%と読者の6割近くを占める一方、「2割前後減った」は24.9%、「半減した」は18.6%に上りました。

これが、年賀はがきの発行枚数にもあらわれています。2004年正月向けの44億5900万枚をピークに年々減少を続け、ここ数年では毎年およそ1億枚のペースで減りつづけているのです。今年は約37億枚を販売する予定で、ピークに比べ17%ほど減る計算です。

依然として紙の年賀状による新年の挨拶に重きを置いている人が少なくない一方で、デジタル系の挨拶手段に軸足を移す人が増えているということでしょう。誰でも手軽に送り、受け取れるという意味で、紙の年賀状の完成度は極めて高いのですが、発展途上のデジタルサービスも魅力が増しています。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他


関連キーワード

電子版トップ



[PR]