2019年6月21日(金)

懐かしのゲーム「くにおくん」、北米で復活 著作権事業に新風
ジャーナリスト 新 清士

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2013/11/14 7:00
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 すでに"旬"を過ぎたと考えられている過去のゲームコンテンツをリメークし、海外で新しい商品として再生するビジネスが動きだした。ファミリーコンピュータ(ファミコン)全盛期に登場した格闘対戦ゲーム「くにおくん」。子供のころ熱狂的なファンだったカナダのゲーム開発者は、日本のコンサルタントによる支援やインターネットを通じて個人資金を募るクラウドファンディングを活用。試行錯誤の末、ついに商品化にメドをつけた。ネットの普及とともに多くのスタートアップが生まれ、新しいビジネスが登場している。コンテンツの著作権分野でも新しい風が吹き始めた。

「くにおくん」シリーズ公式ページ

「くにおくん」シリーズ公式ページ

■シリーズ作品が続々登場したが…

くにおくんシリーズはテクノスジャパンが開発・発売したコンピューターゲーム。正義の不良「くにお」が悪人を退治する格闘対戦ゲームで、登場する数々のユニークなキャラクターや派手なアクションシーンが大人気を得た。1986年にゲームセンター用に登場し、ファミコンや任天堂の携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」用などにも主にシリーズ作品をリリース。90年代まで新作が登場し続けた。

その後、同じキャラクターを使ってドッジボールやサッカーなどのスポーツゲームにも進出、ジャンルを広げた。ただ、当時の作品を見ると、ゲームの映像は昔ながらの2次元のドット絵で描かれており、見るからに古い印象は否めない。家庭用ゲーム市場では高画質のゲームが次々に登場して競争は激しさを増す一方。くにおくんシリーズを手がけていたテクノスジャパンは変わりゆく3次元グラフィックスなど変化する技術に付いていけず、96年に倒産の憂き目にあっている。

コナタスクリエイティブのウェブページ

コナタスクリエイティブのウェブページ

同社の元開発スタッフたちによって、くにおくんシリーズの新作は2000年代に入ってからも登場したが、もはや過去のような爆発的な人気は得られなかった。いつの間にか「昔のゲーム」という存在になり、日本では忘れ去られてしまった。

カナダのコナタスクリエイティブ(オタワ)は、ダニエル・クレンナ氏やバンノン・ルディス氏らが経営するスタッフ5人の小さな独立系ゲーム開発会社だ。北米では「リバーシティランサム:アンダーグラウンド(ダウンタウン熱血物語)」のタイトル名で発売されたくにおくんシリーズに子供のころ熱中したクレンナ氏らは、このゲームをリメークしたいと考えていた。

現在のゲーム環境に移植し、正当に進化させたものをつくりたいという強い願望を抱いていたのだ。リバーシティランサムは北米で89年に発売され、今も現地に熱心なユーザーがいるという。

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