東京未来地図 目玉開発続々、「五輪特需」で湾岸ブーム
五輪で変わる東京(1)

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2014/2/20 7:00
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現在、選手村予定地の土地は東京都が保有する。都は配置計画や居住施設に関する条件を付け、居住ゾーンを開発する民間事業者を公募する考えだ。東京都スポーツ振興局オリンピック・パラリンピック大会準備部の澤井正明選手村担当課長は、「デベロッパーに限るのか、他業種を含めるのかは検討中だ」と話す。

民間事業者が開発し、五輪開催中は大会組織委員会に貸し出す。賃借料は最大で38億円。五輪後、住宅として分譲、賃貸する仕組みだ。

■選手村は五輪期間中に1万7000人滞在

選手村は、五輪期間中に1万7000人が滞在できるように整備する。住戸案は4~8人用、広さは60~135平方メートル。選手を効率的に移動させるため、全ての居住用フロアを2~14階に集中させる方針だ。

図5 選手村施設は超高層も可能。選手の移動しやすさを考慮して2~14階を使用することとしているが、民間事業者による整備は15階以上も認める。ただし、15階以上は五輪期間中は使用しない(資料:取材を基に日経アーキテクチュア誌が作成)

図5 選手村施設は超高層も可能。選手の移動しやすさを考慮して2~14階を使用することとしているが、民間事業者による整備は15階以上も認める。ただし、15階以上は五輪期間中は使用しない(資料:取材を基に日経アーキテクチュア誌が作成)

ただし、民間による施設整備を14階までに制限しているわけではない(図5)。「事業者の判断によるが、超高層マンションもあり得る。その場合は、五輪期間中は15階以上を使わないことになる」(澤井担当課長)

全て5人用住居だと仮定すると、2~14階で3400戸。15階以上を含めると、五輪後に1万戸規模の住宅が一気に誕生する可能性もある。

晴海周辺では、超高層マンションの建設も相次ぐ。不動産調査会社の東京カンテイによれば、選手村以外で計画が判明しているものだけで1万戸の住宅供給がある。多くのマンションは東京五輪までに完成する予定で、湾岸部は住宅地としての存在感を増しそうだ。

■40万平方メートルの巨大市場で観光も

図6 豊洲新市場の完成イメージ。青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の3棟が中核の施設。東京都は市場内に見学者用通路を設ける方針で、観光の目玉となりそうだ(資料:東京都)

図6 豊洲新市場の完成イメージ。青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の3棟が中核の施設。東京都は市場内に見学者用通路を設ける方針で、観光の目玉となりそうだ(資料:東京都)

住宅地としてだけではなく、観光地としての注目度も高まる。五輪関連では、有明アリーナ(地図AのB-2)など恒久施設も多く、五輪後もスポーツ観光エリアとなる可能性が高い。

もう1つの目玉は、豊洲新市場だ(地図AのB-2)。築地市場を移転する計画で、延べ面積は現状の23万平方メートルから40万平方メートル以上に拡大される(図6)。2016年3月には完成する予定だ。

効率的な物流や食の安全・安心といった市場としての機能向上に加え、東京都は地域活性化を目的とした「千客万来施設」を整備してにぎわい創出も図る(図7)。千客万来施設は、民間事業者が整備する。市場に隣接する約1万7000平方メートルを、事業者が30年間の定期借地で借り上げる。公募型プロポーザルでは、「多種多様な飲食・物販店舗」、「観光客をおもてなしする施設」などの条件を付けた。

図7 地域活性化施設を民間で整備。上は「千客万来施設」の整備イメージ。都は応募プロポーザルによって千客万来施設の整備・運営者を公募した。整備方針などは要件として示したものの、施設の内容については応募者のアイデアを重視する(資料:東京都)

図7 地域活性化施設を民間で整備。上は「千客万来施設」の整備イメージ。都は応募プロポーザルによって千客万来施設の整備・運営者を公募した。整備方針などは要件として示したものの、施設の内容については応募者のアイデアを重視する(資料:東京都)

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