スマホvsテレビ 本当の主役はどっち? 進化競う中核デバイス
ITジャーナリスト 石川 温

(2/2ページ)
2012/1/13 14:37
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日本メーカーもスマートテレビを訴求していたが、スマホやタブレットをテレビのリモコン代わりに使うといった用途しか提示できていなかった。パナソニックや東芝は米国でスマホを発売しておらず、テレビと連携できないのが残念だった。そんな日本メーカーを横目に韓国勢のサムスンやLGは、スマホでのノウハウを生かし、スマートテレビの魅力を高めていたように見えた。

■課題は「直感的な操作性」、リモコンでは力不足

ソニーは専用のリモコンをつけたグーグルTVを展示した

ソニーは専用のリモコンをつけたグーグルTVを展示した

ただスマートテレビでは、「操作性」が大きな課題となりそうだ。テレビでアプリを動作させて、検索をして、コンテンツを再生できるようになることはとても便利だが、リモコンを使う操作性がいまひとつなのだ。

タッチパネルで直感的に使えるスマホに対し、リモコンを使うテレビは操作面で不利になりやすく、ここにまだ改善の余地がありそうだ。ソニーはグーグルTV向けにタッチパッドを搭載するなど従来と一線を画したリモコンを開発。サムスンやLGもテレビ画面のなかでカーソルを動かせる機能を持ったリモコンを用意していたが、どれも直感的に操作できるとはいえなかった。

スマホ向けゲームアプリを開発している日本人開発者は「スマホの次はテレビが主力になるとCESの会場で確信したが、どのテレビの操作性も快適とは言いがたい。スマートテレビが普及するには、この操作性を何とかしないといけない」と語っていた。

もうひとつ、今後のスマートテレビの可能性を探るうえでポイントになりそうなのは、「中核デバイスは何なのか」という視点だ。スマートテレビにはOSが載り、一部の機種にはデュアルコアプロセッサーが搭載されるなど、もはやコンピューターになり始めている。

その一方で、スマホやタブレットとつながることで、テレビが高い処理能力を持つ必然性はなくなったともいえる。最近のスマホはデュアルコア化が当たり前となり、夏にはクアッドコア化するなど高性能化が進んでいる。

インターネットに接続し、コンテンツを保存し、アプリを処理することはすべてスマホに任せ、テレビはスマホの情報を映すだけの「モニター」であればいいのではないか。出先ではスマホの画面を見て、家ではスマホのなかにある情報をテレビに出力する。こんな使い方のほうが、「スマートなテレビ」といえそうな気がする。

近い未来に我々の生活の中心に来るのは「テレビ」か「スマホ」か。12年のCESはまさに、その分岐点にあると考えさせられた。

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