2019年3月23日(土)

アップル地図、改善もグーグルマップへ「遠い道のり」

(1/4ページ)
2013/3/14 7:00
保存
共有
印刷
その他

アップルは12日までに、誤表示が多いなどとして批判されていた同社の地図アプリのうち、日本国内の地図を改善した。業界関係者によると、今回の改善は位置のズレを補正するなどデータの不整合の修正がポイントとみられる。ただ、改善後も最適な検索結果が表示されないケースもあり、地図アプリで高い人気を持つ「グーグルマップ」からユーザーを取りもどすには時間がかかりそうだ。

アップルは2012年9月、自社製の地図アプリを搭載したOS(基本ソフト)「iOS6」の配布を始めた。しかし直後から、青梅線に「パチンコガンダム駅」、羽田空港内に大王製紙が表示されるといった様々な誤りを指摘する声がインターネット上にあふれた。

海外でも同年12月、オーストラリア南東部で、アップル地図のナビゲーションに従って車を運転していた人が遭難する事故が相次ぎ発生。ユーザーの間で「グーグルの地図アプリを使いたい」という声が高まり、同月13日に米グーグルはアップルのアプリ配信サイト「アップストア」で地図アプリの提供を始めた。

アップルマップの不具合の原因は当初、同社が採用した地図データの誤りによるものではないかとの臆測が流れた。アップルは同社の地図アプリ上で、地図データの提供元を公開している。その記載によると、国内のデジタル地図会社のインクリメントP(川崎市)のほか、ユーザー同士が地図を作っていく世界的なプロジェクト「オープンストリートマップ(OSM)」、オランダのカーナビゲーションシステムメーカーのトムトムなどのデータが使われているようだ。

従来、iOSに搭載されていたのは米グーグル製のグーグルマップアプリだったため、iOSユーザーはグーグルマップの品質に慣れていた。だが、当初のアップルマップがそのレベルに到達していないことは明らかだった。グーグルが採用している国内地図データ最大手ゼンリンのデータがアップルマップで使われていなかったため、「ゼンリンと比較して品質の劣る地図データを使ったことが原因ではないか」との声も出た。

当時、デジタル地図の関係者に取材すると、誤表示の原因は地図データ自体の誤りではなく、アップルの開発技術と地図業界関係者とのコミュニケーション不足との指摘があった。特に技術面では、緯度・経度を表示する際の基準を無視したデータ結合や、商業施設と駅のカテゴリー混同などがみられ、「デジタル地図の知識を持ったエンジニアが担当していない可能性もあるほどの初歩的なミス」とされた。さらにOSMの地図データについては2年以上も前に取得したものを更新せず、そのまま利用している痕跡もあったという。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報