2018年11月19日(月)

サヨナラ、円とウォン 「通貨戦争」敗者の筆頭

(1/2ページ)
2013/2/14 7:00
保存
共有
印刷
その他

forbes

(2013年2月9日 Forbes.com)

市場は想定よりも早く、安倍首相主導の通貨膨張が始まるとみている(辞職表明の記者会見を終え、会場を立ち去る日銀の白川総裁。2月5日、日銀本店) 

市場は想定よりも早く、安倍首相主導の通貨膨張が始まるとみている(辞職表明の記者会見を終え、会場を立ち去る日銀の白川総裁。2月5日、日銀本店) 

通貨戦争の可能性が取り沙汰される中、筆者を含む専門家からは敗者となりそうな国の名を挙げている。多くの場合、リストの筆頭にくるのは、日本円と韓国ウォンだ。だが勝者となりそうな国についてはあまり聞かれない。通貨市場は突き詰めればゼロサムゲームであり、下落する通貨があれば、必ず上昇する通貨もある。私はシンガポール、次いでタイとマレーシアが相対的な勝者となるとみている。またオーストラリア、中国、カナダ、スイス、ノルウェーなど通貨市場でセーフヘブン(安全な投資先)と思われがちな国々はそれほど期待できないだろう。

金も通貨であり、通貨戦争の最終的な勝者となるという見方もある。筆者自身、金には強気であり、投資ポートフォリオを組む際には必ず中核の要素として組み込むべきだと考えている。とはいえ、金については過去の記事で書いてきたので、今回は通貨に的を絞る。

通貨戦争は始まったばかり

筆者は1月初旬、『円よ、サヨナラ』と題したニュースレターに以下のように書いた。

「日本円は暴落する可能性がある。1ドル=200円、300円もありうるかもしれない。(中略)だが日本で金融危機が起これば、影響は国内にとどまらない。なんといっても日本は世界第3位の経済大国で、世界GDP(国内総生産)の8.3%を占める。日本の金融機関はアジアをはじめ世界中で多くの企業に資金を提供している。さらに日本は高性能のエレクトロニクス製品、自動車、生産財の分野で、主要輸出国として韓国や台湾と競争関係にある。

輸出がGDPの52%を占める韓国への影響を考えてみよう。(中略)韓国をはじめ諸外国は、自国の輸出産業が日本のライバルに対して完全に競争力を失っていく事態を放置しないだろう。輸出産業を支援するため、通貨切り下げ競争に参戦するはずだ」

この記事が出て以降、日本円は暴落した。2月に入れば円安も一服すると考えていたが、そうなってはいない。日銀の白川方明総裁が任期を3週間残して3月19日に辞任する意向を表明したのが原因だ。安倍晋三首相は自らの主導するインフレ政策に合致した新総裁を任命できるわけだ。要するに、市場が想定していたより早く通貨膨張が始まるということであり、この結果円安が一段と進んだ。

  • 1
  • 2
  • 次へ

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報