2018年12月11日(火)

日産、リチウムイオン電池の量産コストを20年度に半減へ
量産効果と機電一体構造で実現 エネルギー密度は1.5倍に

(1/2ページ)
2012/12/12 19:01
保存
共有
印刷
その他

日産自動車は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)に搭載するリチウムイオン電池ユニットの量産コストを、2020年度までに現在の半額程度に低減させる。併せて電池ユニット当たりのエネルギー密度を現在の1.5倍程度に高め、EVの航続距離を延ばしたり空調使用時の航続距離の低下を抑えたりする。12日に開催した環境保護への取り組みに関する報道関係者向け説明会で表明した。

「2016年度末までにハイブリッド車15モデルを投入する」ことなどを明らかにした日産の志賀COO

「2016年度末までにハイブリッド車15モデルを投入する」ことなどを明らかにした日産の志賀COO

EVやHVの量産規模拡大により電池やインバーターなど周辺回路のコスト削減を見込むほか、既存の駆動系装置と電気回路を一体設計する「機電一体構造」の推進により小型化や部品点数の削減などを図る。

エネルギー密度の向上については、産業技術総合研究所と東レが負極や集電体の素材見直しにより容量を従来技術の1.5倍とした大容量リチウムイオン電池の試作に成功するなどしており、こうした大容量化技術を取り入れることを検討している。

説明会に登壇した志賀俊之最高執行責任者(COO)は「EVを普及させ電池のコストを低減させることで、今まで人類がなし得なかった自然エネルギーの蓄積が現実のものになる。電池コストの低減に道筋を付けるという意味で社会に貢献したい」との意気込みを示した。

同社は、こうしたエコカー向けリチウムイオン電池の普及策と併せて、エコカーで使い終わったリチウムイオン電池を、自然エネルギーの発電所で発電した電気の一時貯蔵用として二次利用することを目指す。志賀COOは「車載用としては使い終わったリチウムイオン電池も、定置用としてならばそのまま再利用できる。EVの普及に伴い、こうした2次利用の拡大も見込める。発電量が不安定な自然エネルギーも、車載用から2次利用したリチウムイオン電池と組み合わせることで安定供給できる」と語り、リチウムイオン電池のコスト削減に加え、中古リチウムイオン電池の再利用という市場を形成したいとした。

EV販売が不振でも「強い決意と覚悟で進める」

同日の説明会ではこのほか、環境保護に向けた中期計画「ニッサン・グリーンプログラム2016(NGP2016)」の進捗状況を公表した。低燃費車の普及による平均燃費の低減や、企業活動における二酸化炭素(CO2)の排出量削減などは、目標年度の2016年度に向けて計画通りに推移しているとした。HV車では、発売済みの2車種に加え16年度末までに15車種を新たに投入すると表明した。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報