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熊と梨が激突、全国ご当地ゆるキャラ人気ベスト20

日経エンタテインメント!

地方自治体が町おこしの一環として始めた結果、大ブームとなっている、ゆるキャラ。今やその数は3000とも4000ともいわれる。ネット投票で決まる「ゆるキャラグランプリ」(主催:ゆるキャラグランプリ実行委員会)はブレイクへの登竜門となっている(ただ、2013年度のグランプリには、くまモンやふなっしーは出場していない)。では果たして、一番好かれているゆるキャラや、グッズ人気が高いキャラは何なのか。日経エンタテインメント!は、全国の主要な177体のゆるキャラを対象に、全国1000人の男女に対して独自調査を実施。人気ランキングを作成した。

好きなゆるキャラは、くまモンとふなっしーがツートップ

まず、「好き」の1位に輝いたのは、くまモン(熊本県)。理由のトップは「見た目や仕草(しぐさ)がかわいいから」で、投票者の77.6%が挙げた。続いて、「メディアでよく見かけるから」(50.2%)。性別・世代別のランキングでも、25~34歳の男性を除いた全ての層で1位を獲得。2013年にはフランスで開かれたジャパンエキスポにも参加するなど、名実ともに日本を代表するゆるキャラといえる。

「一般の人気を得るには、知名度と愛らしさの両方が必要。くまモンは、熊本県庁の対外的な取り組みと、キャラクター自身の人気、その両方を兼ね備えているから今最も強いのでしょう」(ゆるキャラコンサルタント・犬山秋彦氏)。

【調査概要】
<質問項目>編集部がピックアップしたゆるキャラ177体を対象に、「好きなゆるキャラ」「嫌いなゆるキャラ」「所有しているゆるキャラのグッズ」について質問。「好き」「嫌い」は複数回答可(3つまで)、「グッズ」は1体のみ、複数所有の場合は一番好きなものを回答。<調査方法>ウェブ調査。<調査期間>2013年12月11~18日回答者日経BPコンサルティング調査モニターより1000人が回答。男女は半々。25~34歳30%、35~45歳38%、45~54歳32%。

メディア露出だけで測れない、積み重なっていく人気

2位はふなっしー(千葉県)。25~34歳の男性層では1位を獲得。好きな理由も「キャラクターの設定や性格が面白いから」(72.0%)と、勢いのある動きやトークが好評。バラエティー番組からもオファーが殺到して、テレビで見ない日はないほどの活躍ぶりだ。

3位には、ひこにゃん(滋賀県)がランクイン。理由は「見た目や仕草がかわいいから」(82.4%)が圧倒的。また2014年、ひこにゃん宛に届いた年賀状は1万2352通(1月6日付)と、過去最高だった2013年を上回る枚数だったそうだ。

ひこにゃんはテレビでの露出は減っているものの、人気は根強い。犬山氏によると「ひこにゃんの右肩上がりの年賀状の数からも分かる通り、ゆるキャラの人気は積み重なっていくもの。メディアの露出量だけでは測れない」。ブレイクした年から年輪を刻むように人気が増していくそうだ。7位のせんとくんも、その例といえる。

4位のバリィさんは、テレビ番組の相撲対決で見せた「バリィアタック」なる必殺技がネット上で話題に。ゆるキャラの露出が高まることで、注目されるキャラクターは増加の一途をたどっている。

キャラクター文化にも土地柄がある

また地域別で見ると、強いのは北海道。今回掲載したのは20位までだが、50位までのランキングを見ると、メロン熊、キュンちゃんなど5体が入っている。ご当地キティの第1弾も北海道「ラベンダーキティ」だった。観光産業を重要視し、キャラクターが根付きやすい土地柄のようだ。

そのほかの県では、埼玉県からコバトン、ふっかちゃんなど3体が入った。理由としては、2010年に同県の上田清司知事が県内の全70市町村に対して「ご当地キャラ」の制作を促したことも大きいようだ。

1~4位は得票者のうち、その理由を選んだ人の割合(複数回答可)。全体は回答者全員(1000人)の平均値(以下、同)

嫌いなゆるキャラは、強烈な見た目に賛否の「せんとくん」がトップ

嫌いなゆるキャラ1位は、せんとくん。理由は「見た目や仕草がかわいくないから」が全体と比べて20ポイント近く高かった。ただ、「好き」でも7位に入っているだけに、強烈な見た目の印象に賛否が分かれたといえるだろう。

2位にはふなっしーとメロン熊が同票で並んだ。ふなっしーは、上位4体の中で唯一、「行動や決めセリフに共感できないから」が理由のトップに。全体と比べても3倍近いポイントを集めた。キャラクターが好き勝手にしゃべることに否定的な人たちが、まだ多いことを示しているのかもしれない。

また6位のまんべくんは、ツイッターでの問題発言で、世間からバッシングを受けた経緯がある。

嫌いなゆるキャラのトップ10を見ると、好きなゆるキャラとほぼ同じような顔ぶれであり、認知度の裏返しともいえそうだ。逆に考えると、嫌いな印象は人々の心に深く残るので、キャラクターを覚えてもらう上では重要かもしれない。「ザイオンス効果」という、繰り返し接すると、好意度や印象が高まる実験データもあるからだ。

そして、せんとくんや、ふなっしーのように、最初は受け入れられなくても、メディアでの露出が増え、お茶の間に浸透していくうちに、いつしか好感度を上げていくパターンも多い。

その際、必要なのが「反骨精神」だと、前出の犬山氏は言う。ふなっしーも、誰からも受け入れられない時代があった。そこで独特な動きを生み出したことが、今の人気へとつながっていったのだ。

人気が出ない時期にどんな挑戦をできるか。それが人気キャラに変貌できるポイントとなりそうだ。

(C)2010 熊本県 くまモン、(C)彦根市、(C)Daiichi Printing、(C)UPRIGHT、(C)NARA.pref.島観連許諾第1388号、(C)浜松市、(C)厚木市、(C)深谷市

(ライター 中桐基善)

[日経エンタテインメント! 2014年3月号の記事を基に再構成]

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