2019年6月18日(火)

NTTとNEC、富士通が超高速光伝送の実用化目指し共同開発

2012/12/11付
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NTT(日本電信電話)とNEC、富士通の3社は、1チャネルあたり毎秒400ギガ(G)ビット(以下、Gビット/秒)級と、超高速なデジタルコヒーレント光伝送技術の実用化に向けた共同研究開発を開始した(図1)。ビッグデータ社会の到来やM2M(マシン・ツー・マシン)通信の普及拡大などを見込み、光基幹ネットワークのさらなる大容量化や低消費電力化を狙う。

図1 次世代光基幹網の構築に寄与。図はNTT、NEC、富士通のデータ

図1 次世代光基幹網の構築に寄与。図はNTT、NEC、富士通のデータ

3社は、総務省からの委託研究「超高速光伝送システム技術の研究開発」(2009年度)、「超高速光エッジノード技術の研究開発」(2010年度~2011年度)により、100Gビット/秒級のデジタルコヒーレント光伝送方式の研究開発を行っている。

2012年に商用化した同方式向けのDSP(digital signal processing)LSI(大規模集積回路)では、世界市場でのシェアが首位だという。その開発成果はグローバルに展開されていて、世界中の光ネットワークへの普及が進んでいるとする。

■100Gビット/秒開発のチームワークを生かす

今回、この技術とチームワークを再度活用し、さらなる大容量光伝送と低消費電力化を目指す。このために、総務省の委託研究「超高速・低消費電力光ネットワーク技術の研究開発」の下で、400Gビット/秒級の光伝送方式の実用化に向けて、要素技術の研究開発を加速する。

具体的には、100Gビット/秒の伝送で採用した4値位相変調に加えて、さらなる多値化を図った16値の直交振幅変調を採用し、400Gビット/秒級の超高速光伝送を実現する。そして、これを60チャネルの高密度多重することで、1本の光ファイバーあたり24T(テラ)ビット/秒級という世界最大容量の光ネットワークの実現を図る。

■伝送距離2倍で消費電力は半減

長距離伝送技術の確立によって装置数を削減し、従来比で消費電力を2分の1以下に低減することを狙う。具体的には、これまで多値変調信号の長距離化の主要制限要因だった、光ファイバー中の非線形光学効果に対する補償技術の世界初の実用化を目指す。この成果とこれまでに確立した波長分散・偏波モード分散補償技術の高性能化と合わせて、従来比で2倍以上の長距離伝送を実現する。

さらに伝送路の状況に応じて、同一のハードウェアでさまざまな変調方式を実現する適応変復調技術の実用化を進めて、柔軟なネットワークの構築を可能にするという。

こうした技術の確立に加えて、3社は研究開発成果の早期の実用化を行う。併せて国内外の機関とも連携して、成果のグローバル展開を目指している。

(Tech-On! 小島郁太郎)

[Tech-On! 2012年12月11日掲載]

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