4K、スマート化、自動走行… CES2013で見えた近未来
現地時間の11日、米ラスベガスを舞台にしていた国際家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」が閉幕した。年頭を飾るCESは、その年の家電業界の「トレンド」を読むうえで重要な意味を持つ。各社の発表から各分野のこれからが見えてくる。

テレビではフルハイビジョンの約4倍の解像度を持つ「4K」などの超高精細ディスプレーが話題を呼んだ。ソニーやシャープ、東芝などの日本勢のほか、韓国のサムスン電子やLG電子、そして中国勢までが新型製品を出展。2013年が「4Kテレビ元年」になりそうな印象を強く植え付けた。
4K動画はスマートフォン(スマホ)にも広がっている。背景にあるのは高性能なMPU(超小型演算処理装置)の登場。サムスン電子が世界で初めて8つのコア(中枢回路)を搭載したMPUを発売するなど高性能化が進んでいる。CESにスマホの新製品はソニーと中国勢のものが登場した程度だが、2月末にスペインのバルセロナで開催されるモバイル・ワールド・コングレス(MWC)には、高スペックの新製品が並びそうだ。
さらにスマホやタブレットは各種家電機器をつなぐ「スマート化」のキーデバイスとしても脚光を浴びている。普段ユーザーが持ち歩き通信機能を持つモバイル機器と各種機器を連携させることで、今までにないサービスを実現する動きが次々に現れてきた。
CESのもう一つの主役ともいえる自動車では、センサー技術を駆使した自動走行車をトヨタ自動車が初めて公開。通信機能を備えた車載デバイスも多様化してきた。ITを活用するスマート化により、クルマの安全性や利便性を高める動きは今後も広がりそうだ。



