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海岸法改正、「緑の防潮堤」を減災施設に

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防潮堤と一体的に整備した盛り土や樹林などの「緑の防潮堤」を海岸保全施設に――。政府は2014年3月7日、東日本大震災での被災状況や海岸保全施設の減災効果などを踏まえて、海岸法の一部を改正する法案を閣議決定した。

震災では、堤防の背後にある樹林が津波の波力を減衰させて破壊力を弱めたことが確認されている。そこで、海岸法の海岸保全施設の定義に、堤防や突堤、護岸、胸壁、離岸堤、砂浜などのほか、堤防と一体的に設置した根固めや樹林を盛り込んだ。

法案は、緑の防潮堤を「津波などが堤防を越えて侵入した場合、被害を軽減するために設置するもの」と規定している。数十年~数百年に1度発生する「レベル1」の津波に対しては既存の海岸保全施設で防ぎ、緑の防潮堤はあくまで、最大クラスの「レベル2」の津波に対する減災施設との位置付けだ。

宮城県岩沼市にある岩沼海岸のうち、既に約100mの区間で緑の防潮堤を整備した事例がある。2013年6月末に植樹式を開催した。国土交通省水管理・国土保全局によると、緑の防潮堤の整備を考えている自治体は増えているという。

法案には、海岸保全施設や防災林、道路のかさ上げなどを一体的に整備して減災効果を高めるため、それぞれの施設管理者から成る協議会の設置を可能とする条文も盛り込んだ。震災では、大規模な津波に対して海岸保全施設だけで守るには限界があり、内陸の保全施設と連携して整備する必要性が認識されたからだ。

水門の操作規則も条文に盛り込む

水門や陸こう(車や人が通れるように、防潮堤などが道路や通路を横断するところに設けられたゲート)の操作規定も新たに条文に盛り込んだ。震災では水門を閉じる操作に従事していたために、消防団の団員をはじめ多数の住民が犠牲になった。改正後の海岸法では、海岸管理者は安全確保に配慮した操作規則を定めなければならないとした。河川法にはダムの操作規則が既に盛り込まれているが、従来の海岸法には同様の項目がなかった。

工場や企業が管理する水門などについても、操作規定を定めて海岸管理者の承認を受ける必要があることを明記した。

(日経コンストラクション 真鍋政彦)

[ケンプラッツ 2014年3月11日掲載]

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