2019年4月24日(水)

演劇にも「動作検知」 俳優の動きにあわせて光で演出
都内で実験公演、装置簡易化が後押し

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2012/1/22 7:00
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全身の動きや手ぶりなどのジェスチャーを検知し、パソコンの操作に反映させるユーザーインターフェース(UI)技術「モーションキャプチャー」(動作検知)の活用が舞台芸術の世界に広がってきた。これまで高価なセンサーのほかデータ処理にもおおがかりな装置が必要だったが、小型・低価格化が進み、比較的小規模な公演でも使えるようになった。舞台芸術集団「地下空港」が昨年12月に実験公演「増殖島のスキャンダル」で導入、東日本大震災やその後の原発事故をモチーフにした題材を最新技術を使って表現した。

舞台芸術にも活用広がる「モーションキャプチャー」

舞台芸術にも活用広がる「モーションキャプチャー」

JR恵比寿駅(東京・渋谷)近くの会場。四方を白い壁に囲まれた空間に50人の観客が自分で組み立てた木製の椅子に座る。俳優が演じるスペースは主に四方の壁際。要所要所で俳優が動くたびに、人型の白い光も一緒に動き続ける。人間がどんな動きをしてもその部分に光が当たり続ける。高精度のピンスポットライトを浴びせているような状態だ。雪のような物体が降るなか、人が壁の前を通ると雪玉がはじかれるように反対側に飛ぶ映像効果や、影が俳優の動きを追いかけるように残像として映し出される表現もあった。

単純に照明を当てているのではない。簡易型のモーションキャプチャー装置を使用し、対象となる物体の位置や距離を赤外線で測定し、その動きにあわせて光を当てる。設定した一定の距離のものをデータとして抽出するため、観客が座る場所には照明は当たらない。

「増殖島のスキャンダル」のあらすじ ある島で勃発する、男と女、化け物たちによる奇妙で恐ろしい騒動を描いた。国民的な大スターであり伝説の女優「マドナイサナミ」の新作映画のワールドプレミアとあわせ、そのロケ地である島を訪問するツアーに熱狂的なファンが集まった。初日夜のパーティーでサナミが登場。参加者の興奮はピークに。ところが、彼らはその数日後のプレミア当日、ホテルの地下室に避難する事態になってしまった。さらに奇怪なことに、どうしてそんなことになったのか誰も思い出せない。そんな中、このツアーの企画者であるサナミのマネージャーが現れ事態の説明を始めるのであったが……。

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