AudiがLTE対応の車載システム、最新の地図情報取得
ドイツAudi(アウディ)は、高速通信サービス「LTE」に対応した車載器を、同社の「A3」に搭載すると国際家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で発表した。LTEに対応した自動車は「世界で初めて」(Audi)という。2013年の半ばに車載器を発売する。

LTEのデータ伝送速度は、最大で毎秒100Mビットと速く、リアルタイムの情報を反映した地図画面や各種のウェブサイトを車内で快適に閲覧できる。
車載器は無線LANのアクセスポイントの機能を兼ねており、車内でスマートフォンなど8つの携帯端末をインターネットにつなげられる。
Audiは、LTEに対応した車載システムを、テレマティクスサービス「Audi Connect」の次世代機能として投入する(図1)。
通信用チップセットには、米Qualcomm(クアルコム)製の「MDM9215」を採用した。同チップはスマートフォンなどへの採用が2012年に始まったばかりのもの。通常、モバイル機器と比べて自動車への採用には時間がかかるのが、Audiは「Qualcommと密接に連携する」ことで早期の自動車への採用にこぎ着けたという。
同社は2012年1月のCESで、早期に車載システムの通信機能をLTEに対応させる方針を示していた。
(日経Automotive Technology 清水直茂)
[Tech-On! 2013年1月10日掲載]