2019年6月16日(日)

ベトナムで反中デモ、国民に不満・怒り 当局も容認

2014/5/11付
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ベトナムの首都ハノイでは2000人以上が中国大使館前で抗議した(11日)

ベトナムの首都ハノイでは2000人以上が中国大使館前で抗議した(11日)

【ハノイ=伊藤学】ベトナムで反中国ムードが急速に高まっている。同国の各都市で11日朝、南シナ海で石油掘削作業を進める中国に抗議するデモが起きた。首都ハノイ市や南部ホーチミン市では数千人規模のデモが発生。少なくとも合計4都市でデモが起きた。同国の複数の都市で一斉に反中デモが起きるのは極めて珍しく、国民の間で中国への不満や怒りが高まっている。


ハノイ市では朝8時半(日本時間10時半)から2千人超が在ハノイ中国大使館の前に集結。「中国は出て行け」などと書かれた抗議文や垂れ幕を掲げて、大使館に向かって口々に抗議の声を浴びせた。デモに参加した男性は「中国は非常に傲慢だ。すぐに石油掘削装置をベトナムの海域の外に引き揚げるべきだ」と憤りをあらわにした。その後、デモ参加者は市内中心部を練り歩き、2時間半ほどで平和的に終わった。

一方、ホーチミン市でも同日朝から市内の中国総領事館前などで数千人規模のデモが発生。同国中部の都市ダナン市とフエ市でも中国への抗議集会があった。現地メディアは「全国で1万人近くがデモに参加した」と報じている。

11日、ベトナム各地で数千人規模の反中デモが一斉に起きた(ハノイ市)

11日、ベトナム各地で数千人規模の反中デモが一斉に起きた(ハノイ市)

各地には制服・私服のベトナム警察当局が多数配備されたが、デモには介入しなかった。ベトナムは街頭デモを厳しく規制している。過去に起きた反中デモでは中国を過度に刺激しないよう、参加者を中国大使館には近づかせなかった。

ただ、ベトナム政府は今回は事態の深刻さや国民感情を考慮し、デモを容認したもよう。政府はこれまで禁じていた同国メディアにもデモの報道を解禁しており、国際社会に「反中ムード」を訴える狙いがあるとみられる。

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