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カメラを相棒に楽しむ東京のナイトライフ

旅だ、散歩だ 男のデジカメ遊び(1)

 本連載では、50代・60代を中心に、充実した一人の時間を提案する情報サイト「JAGZY(ジャグジー)」が、世のオヤジたちがこよなく愛するデジタルアイテム、そう、デジタルカメラ(デジカメ)の撮り方、遊び方を指南する。第1回は、東京の夜景にチャレンジ。相棒として選んだカメラは、高画質ながら持ち運びに便利な小型軽量ボディーのデジタル一眼「Nikon D610」。プロ写真家の土屋明氏とともに、カメラを携えて「夜遊び」に出かけよう。
さあ、カメラを持って夜の東京に飛び出そう。寒いので温かい格好で

夜景を撮るなら「夜」になる前に

東京で夜景のきれいな場所といえば、多くの人が思い浮かべるのが、お台場。そこで東京ベイエリアの夜景をカメラに収めるべく、早速、出向いてみた。まずはフジテレビ社屋の展望台から、標準のズームレンズを装着して、レインボーブリッジと東京タワーを一緒に写す(写真1)。

写真1 使用したレンズは「AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR」、絞りはf8、シャッタースピードは1/1.6秒、感度はISO400、ホワイトバランスは「晴天」

時刻は16時45分。レインボーブリッジ、東京タワーともにライトアップが始まり、高層ビルの明かりもチラホラともり始めたが、これでは夜景とは言いがたい。

上の写真から、ほぼ1時間後。ライトアップを撮影するなら、周囲が完全に暗くなってからと思いがちだが、実は景色が最も際立つのは、日没直後から、空が完全に暗くなるまでの時間帯。空がまだほんのりと明るいこの状態は、「マジックアワー」と呼ばれる。肉眼ではかなり暗くなっているように感じるが、レンズに収めるとこの通り(写真2)。

写真2 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f10、2.5秒、ISO400、ホワイトバランス:晴天

マジックアワーの時間は、数十分。その間も、刻一刻と空は暗くなっていくので、シャッターを押すタイミングを見極めるのが重要だ。上の写真から10分もたてば、すっかり暮れなずみ、空も暗くなってきた。いわゆる「夜」ではあるのだが、「景色」と呼ぶには、レインボーブリッジと東京タワーの光が強調され、目立ちすぎてしまっている(写真3)。

写真3 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f11、6秒、ISO400、ホワイトバランス:晴天

フジテレビから場所を変え、レインボーブリッジを渡った反対側の芝浦から、広角レンズを装着してループを描く橋を写す(写真4)。画角の面白さを追求したものだが、単にループの部分だけでなく、レインボーブリッジの支柱を写すことで、ここが東京であることを主張。一見、街灯の明かりのような月を中央上部に写り込ませたのもミソだ。

写真4 AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED、f11、10秒、ISO400、ホワイトバランス:白色蛍光灯

レインボーブリッジのライトアップを中心に撮影した上の3枚とは異なり、被写体が散漫で光源も特定しづらかったので、ホワイトバランスを「白色蛍光灯」に設定したが、かえってクールな仕上がりになった。

肉眼では見えない「不思議風景」を収める

東京ベイアリアに続く夜景スポットとして選んだのは、東京の中心である新宿。東京のランドマークでもある都庁舎を、庁舎前の都民広場から見上げる。これもまた、日没直後のマジックアワーの写真だ(写真5)。都民広場の壁面の円形を強調するため、フィッシュアイ、いわゆる魚眼レンズで撮影。人間の目ではまずこのように見えない、という画角の面白さを演出した。

写真5 Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D、f8、5秒、ISO400、ホワイトバランス:白色蛍光灯

続いて庁舎の上層階にズームイン。この日は風が強く、雲がかなりの早さで流れていたことに注目し、その動きを感じさせるように、20秒というシャッター速度で撮影した(写真6)。たなびくような雲の流れも、肉眼では見えないだろう。また、日中は20秒という長時間の露光はあり得ないため、夜だからこそ撮影可能な写真ということもできる。ちなみに、雲の様子がこれほどハッキリ分かるのは、実は庁舎の陰に満月が隠れており、その光を利用しているからだ。

写真6 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f10、20秒、ISO400、ホワイトバランス:晴天

上の2つの写真の要素を合わせたのが、次の写真(写真7)。とは言っても、今度は魚眼レンズではなく14mmの広角レンズを装着して撮影した。広場に立っていたオブジェの1つをシルエットにし、人間と見まがうような雰囲気を演出。どことなくファンタジーな1枚である。

写真7 AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED、f11、30秒、ISO100、ホワイトバランス:白色蛍光灯

ガラス越しに東京の摩天楼を激写

東京の新名所といえば、東京スカイツリー。まずはマジックアワーの時間帯に、隅田川の川岸から、金色のオブジェが特徴的なアサヒビールタワーとともに写す(写真8)。

写真8 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f10、1.6秒、ISO100、ホワイトバランス:曇天

あっという間に暗くなってしまったが、満月が上ってきたので、月とスカイツリーのコラボレーションを押さえるべく、隅田川の下流に移動。月がスカイツリーに再接近した時を狙った(写真9)。

写真9 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f10、8秒、ISO100、ホワイトバランス:白色蛍光灯

続いて、東京スカイツリーの近影ショット。尖塔(せんとう)まで含めると634mという"身長"は、さすがに高い。近付きすぎると普通のレンズで収めるのはまず不可能なので、魚眼レンズで撮影した(写真10)。

写真10 Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D、f10、3秒、ISO400、ホワイトバランス:白色蛍光灯

せっかくなので東京スカイツリーの中に入り、広角レンズを装着して展望台から眺めた東京の摩天楼を撮影(写真11)。当然ガラス越しの撮影になるが、普通に撮ると、室内の照明が反射して写り込んでしまう。そこで、できる限りレンズとガラスを近づけて撮影を行う。レンズとガラスの間に光を入れないように配慮しながら撮影することで、映り込みの少ない美しい夜景を撮影できる。

写真11 AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED、f11、5秒、ISO400、ホワイトバランス:白色蛍光灯

同じ場所から魚眼レンズを装着して撮影すると、「地球らしさ」を感じさせる面白い仕上がりに(写真12)。魚眼レンズの使用に関しては好みもあるだろうが、写真の楽しみの1つとしてこのような遊び方も覚えておきたい。

写真12 Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D、f8、1.6秒、ISO400、ホワイトバランス:白色蛍光灯

イルミネーションの撮影には忍耐力が必要だ

そろそろクリスマスも近づき、街もイルミネーションに彩られ始めた。というわけで、六本木の東京ミッドタウンと、カレッタ汐留の2つのイルミネーションスポットを訪れた。まずは汐留(写真13)。

写真13 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f8、1/4秒、ISO400、ホワイトバランス:白色蛍光灯

同じく汐留で。このようなイルミネーションは周期的に色を変えるうえ、光源も、自然光でも電球でも、蛍光灯でもないというところが難しい(写真14)。そのため、ホワイトバランスの設定が重要になる。本来なら、RAWデータで保存したものを後からパソコンで加工するのが手っ取り早いが、ここではあえて、カメラ本体のホワイトバランス設定をいろいろ変えながら撮影した。撮影後にその場で画像確認ができる、デジタルカメラならではのありがたさを、つくづく感じる。

写真14 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f8、1/2.5秒、ISO400、ホワイトバランス:晴天日陰

続いて東京ミッドタウン(写真15)。カレッタ汐留と東京ミッドタウンで撮影した3枚は、いずれもホワイトバランス設定が異なることにお気付きだろうか。イルミネーション撮影には、あーでもない、こーでもないと、いろいろ試す忍耐力を駆使したい。

写真15 AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、f8、1/13秒、ISO100、ホワイトバランス:電球

(ライター 笹沢隆徳、写真 土屋明)

[JAGZY 2013年12月4日付の記事を基に再構成]

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