2019年2月19日(火)

被災地支援、進化する「紙管」の仮設間仕切り

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2011/5/10付
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瓦礫(がれき)の撤去やインフラの復旧に奔走する建設会社。仮設住宅の建設を急ぐ住宅メーカー。これらとは対照的にあまり報道されてはいないが、建築家や大学教授などが被災地支援の様々な設計提案を寄せ、実現し始めている。

東日本大震災の直後、40万人以上の人々が学校や体育館など公共施設に避難していた。2011年4月20日時点でも、全国の公共施設に避難する人は10万人を超える。仮設住宅の建設も進むが、すべての人が入居できる日がいつになるのか、メドはまだ立っていない。

長引く避難所での生活を少しでも快適にしようと、仮設間仕切りを供給しているのが、坂茂氏(坂茂建築設計、東京都世田谷区)の運営するボランタリー建築機構だ。使用する部材は、紙製の筒と木綿の布、ガムテープなど。1辺が2mの「紙管」で柱と梁をつくり、梁に布を通しカーテンにする。1m2(平方メートル)当たり1500円程度で設置できる。

山形市総合スポーツセンターで間仕切りを設置した直後の様子(写真:坂茂建築設計)

山形市総合スポーツセンターで間仕切りを設置した直後の様子(写真:坂茂建築設計)

坂氏は2004年の新潟県中越地震や05年の福岡県西方沖地震の際にも、こうした簡易間仕切りシステムを設置する活動を行った。今回はより簡易なものにすべく、従来使っていた合板のジョイントやロープでの筋交いを不要にし、穴に差し込むだけのつくりにした。専門家でなくとも簡単に設置できる。

間仕切りの組み立て方法。紙管で柱と梁をつくり、木綿の布で間仕切りにする(資料:坂茂建築設計)

間仕切りの組み立て方法。紙管で柱と梁をつくり、木綿の布で間仕切りにする(資料:坂茂建築設計)

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