2019年6月20日(木)

目指すはロレックス iWatchでアップルに素材革命

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2014/6/12 7:00
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日経デザイン

iPod、iPhoneの次に米アップルが世に送り出すイノベーティブな商品として、期待を一身に受ける腕時計型端末「iWatch」(通称)。iWatchは、iPodの代替機となるような比較的低価格のモデルから、高級時計を思わせるハイエンド製品まで、素材にバリエーションを持たせながら複数の種類が登場すると予想される。実は、iWatchはアップルが追求してきたデザインの集大成を飾る、と言ってもいいような製品。過去のデザイン開発において意識し続けてきたのが時計メーカーのデザインとブランドマネジメントだったと推察されるからだ。

ジルコニアとサーメット(下の3つ)の色見本。ジルコニアはパールのような輝きが特徴

ジルコニアとサーメット(下の3つ)の色見本。ジルコニアはパールのような輝きが特徴

アップル復活のきっかけを作ったポリカーボネート製のカラフルなパソコン「iMac」をデザインしたとき、同社のジョナサン・アイブ副社長はiMacのデザインやビジネス戦略について「スウォッチ」を例に出して解説することを好んだ。時計を気軽なファッションアイテムとして捉え、多くの人が身に付けて楽しめるようにしたこのブランドを、たくさんのユーザーが気軽に使いたと思えるようなデザインにしたiMac と照らし合わせていた。

その後アップルはアルミ合金という素材に着目し、切削加工技術で量産するという製造手法を発明した。実はそこでも、アップルが手本にしたのは時計メーカーのモノ作りの在り方だった。

「我々が求めている品質はこのレベルだ」。iPhoneを製造する台湾メーカーなどに出向き、アップルのデザイナーたちはルイ・ヴィトンなどの高級腕時計を見せて技術者たちにこう説明したと言われている。

iPodやiPhone 5、そしてiPhone 5sが見せるジュエリーのような金属の輝きは、こうしたデザイナーの思いと、その思いを共有した技術者の努力によって生まれたもの。そんなアップルが、腕時計型端末を発売するのはある意味、必然だったと言えるだろう。

■ラドーやシャネルが活用

iWatchを始めとする次世代の革新的な商品を生みだすに当たり、アップルはいま、新素材の開拓とその加工技術の研究にまい進していると言われている。例えばその1つが金属ガラス。金属ガラスは、すでにオメガの時計のベゼルに使われている素材だ。落とすと「割れる」可能性がある特性を持つが、巻きつけるため落としにくい腕時計型端末に適した素材と言えるだろう。

そしてもう1つアップルが注目している素材がある。同社の外装に関する特許にもその言葉が数多く出てくる「ジルコニア」や「アルミナ」だ。

これもまた落とすと割れやすいが、一方でダイヤモンドの代用品にも使われるような、硬く何十年使っても傷がつかない素材である。

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