KDDI会長・JR東社長が語り合う被災地への思い

(6/6ページ)
2012/3/11付
保存
共有
印刷
その他

清野 仙台平野にはいっぱい田んぼが作れますよね。極端な話をすれば土壌を改良して大規模農場にしてそこで働いてもらってもいい。そうすれば自分たちが働いた分の収入が得られます。

小野寺 われわれの仕事にも関係するのですが、インターネットがここまで普及してくると、いわゆる産直方式でものを売ることができます。かつて情報発信はマスコミにしかできなかったわけですが、今は個人が情報発信できる時代です。いろいろなことができると思っているんですよ。

ある漁港では船が全部流されて、寄付された船1そうを使い、水揚げされたものを産直で売っているそうです。ビデオで撮った動画をインターネットで流すのです。そうすれば見ている人は新鮮なものがほしいと思うし、漁師さんたちのためにもなる。そういう新しい形のビジネスが生まれつつあると思う。問題はそういうITリテラシーがない人たちにどういう支援をすればいいんだろうかということです。

――改めてふるさとへの思い、被災地へのメッセージを。

清野 津波や原発の問題、風評被害と課題は多くあります。それでも仲間を信じながら一歩でも前に進む。やる気があって一生懸命に働く人と連携し、声を上げていく。お年寄りなどのケアも大切にしたいと思います。

小野寺 東北人は一般に粘り強いといわれていますが、絆を信じていくしかないんですよ。1人ではできないと悩むより、みんなで話し合って何とかできる方向にもっていく。希望を失わずに新しいことにチャレンジしていただきたいと思いますね。

特に今回のような大規模の震災は、見方を変えれば、新しいことをやりやすい環境とも言える。そこをメリットにして生かしていくようなことをぜひやってほしい。マスコミもわれわれも、援助ではなく支援する仕組みが必要だと思うんです。東北人はなかなか声を出しませんが、被災された方々は何が必要か、何が問題なのか、行政や国に対してもっと声を出していいと思うんです。そこからみんなで考えていくしかないと思います。

清野 高齢化が進んだところでは仕事もなかなか見つからないものです。一方で自分はここを離れたくないという人が多い。解決するのは難しいですが、そうした人たちに納得してもらいながら、手を差しのべる仕組みをどう考えるかが問われていると感じます。

=敬称略

KDDI・小野寺正会長と東日本旅客鉄道・清野智社長の対談についてのご感想は、こちらの投稿フォームからお寄せください。

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]