KDDI会長・JR東社長が語り合う被災地への思い

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2012/3/11付
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――地元経済の活性化が急務です。

小野寺 仙台に当社の契約センターをつくるので、市長と話したのですが、建設、土木作業は人手が足りないそうです。ところが職を失った女性を雇用する受け皿がきわめて少ない。雇用のミスマッチを解消していかないと。経済が活性化しないと復興に結びつかない。補正予算の執行が遅れているのが心配です。

うまくいっているなと思うのがファンドです。私も何口かやっているんですが、災害地向けに、たとえば半額寄付、半額ファンドという格好でみんなからお金を集めて、海産物の事業費にあてる。とれた海産物が配当代わりです。これは非常にいい仕組みじゃないかと思います。単純な寄付だとどこに行くのかわからないけれど、これだと行き先ははっきりしている。実際に復興にあたる方々に直接、届きます。こういうものがもっと広がればいいと思うんです。

「国がお金を出せば済むわけじゃない」 小野寺氏
「やる気のある人と組み、声を上げよう」 清野氏

――今後、復興を進めていくにあたって課題は。

清野 「どんなことがあっても復興させる」と、あきらめずに取り組むことです。離れたところに住んでいると時間がたつにつれて大きな出来事も忘れてしまうといわれますが、1995年の阪神大震災を人々が忘れたかというと、そうではありません。我々も、公共交通の担い手としての責任を果たしていきます。

小野寺 単純に国がお金を出せばすむという問題ではないことははっきりしている。現地で収入があって生活再建ができるようにならないと。いつまでも義援金みたいなものだけでは絶対に立ち行かないということは明白です。収入を得る機会をどうつくっていくか。先ほどのファンドの話もそうですが、やる気のある人にはどんどん活用してもらえる仕組みじゃないとだめだと思います。これはテレビ番組で見たのですが、毛糸の編み物を商品にし、それを買い取るという仕組みを紹介していました。毛糸自体はボランティアの方が集めます。技能を高めようという人たちが集まっていて、結構、年配の女性が多いのですが、どんどん明るくなっていった。生きがいとなるような仕事をどういう風につくるかだと思います。これは官だけではできない。官民一体となってそういう仕組みをつくっていくべきだと思っています。

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