南北閣僚級会談、12日にソウル開催で大筋合意
板門店で実務協議
【ソウル=共同】韓国と北朝鮮は9日、南北軍事境界線上の板門店の韓国側地域にある「平和の家」で当局間実務協議を開き、韓国統一省当局者によると、ソウルで12日に南北閣僚級会談を開催することで大筋合意した。議題や日程、参加者などについて詰めの協議を行っているが、9日中に妥結できるかどうかは不透明。
南北当局の公式協議は、2011年9月に北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の南北首席代表が北京で会談して以来、約1年9カ月ぶり。韓国の朴槿恵政権、北朝鮮の金正恩体制がそれぞれ発足した後では初めて。
南北は閣僚級会談の議題として、操業が停止した南北経済協力事業、開城工業団地の正常化や北朝鮮・金剛山観光の再開、朝鮮戦争などで生き別れとなった離散家族の再会事業などを話し合うことでおおむね一致しているもようだ。日程は2日以上行う方向で調整しているという。
南北閣僚級会談が開かれれば、盧武鉉政権下の07年5~6月以来で、冷え込んだ南北関係の改善につながるかどうかが注目される。
実務協議には韓国側から統一省の千海成統一政策室長ら3人、北朝鮮側は対韓国窓口機関、祖国平和統一委員会書記局のキム・ソンヘ部長ら3人が出席した。キム氏は05年6月の南北閣僚級会談の代表団として韓国を訪れたこともある対韓国交渉に精通した女性。双方は9日朝から深夜にかけて断続的に協議を行った。
実務協議の開催場所をめぐり、北朝鮮は7日に同国南部の開城を提案したが、韓国は板門店を指定。北朝鮮は8日に韓国の主張を受け入れ、柔軟な姿勢を見せていた。