2017年12月15日(金)

複数施設で電力融通、コンパクトな郊外型環境都市 柏の葉プロジェクト

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2013/9/17 7:00
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 「柏の葉スマートシティプロジェクト」は、商業施設、集合住宅、オフィス、研究施設などの複合施設からなる街区を対象にCEMS(地域エネルギー管理システム)を構築し、自営線を敷設することで、平常時は施設間で電力を融通し合うことでピークカットを、非常時は各施設が必要とする電力を供給する実証実験を2014年春からスタートさせる。東京電力の配電網とは別系統で自営線を設置するユニークな試みだ。同プロジェクトを推進する三井不動産は郊外型でコンパクトなスマートシティ開発のモデルケースと位置付ける。一方、CEMSを開発した日立製作所は、CEMSビジネスのサービスプラットフォームの提供を狙う。

 柏の葉スマートシティプロジェクトは、三井不動産が柏の葉キャンパスシティ駅周辺の4街区を対象にした実証事業である。「安全・安心・サステナブルな街づくりを目指している」と同社柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部事業グループの関谷和則氏は語る。そのためエネルギー面では、低炭素で災害時のレジリエンス性(何か起きた後に素早く行動して回復する能力)の高いシステムとするために地域単位で電力を融通し合う実証事業を進めている。

 実証事業の対象施設は2006年に完成した商業施設「ららぽーと柏の葉」、2009~2013年にかけて分譲した集合住宅「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」(977戸)、「パークシティ柏の葉キャンパス二番街」(880戸)、および2014年夏に完成予定の複合施設「148街区」である(図1)。

図1 柏の葉スマートシティ対象施設の模型。左隅がパークシティ柏の葉キャンパス二番街、右隅がパークシティ柏の葉キャンパス一番街、中央部に148街区が位置する。ららぽーとはその右下。各施設を結ぶ赤いランプが自営線をイメージしている

図1 柏の葉スマートシティ対象施設の模型。左隅がパークシティ柏の葉キャンパス二番街、右隅がパークシティ柏の葉キャンパス一番街、中央部に148街区が位置する。ららぽーとはその右下。各施設を結ぶ赤いランプが自営線をイメージしている

図2 建設中の148街区。左にららぽーとがあり、そこと橋で結ぶ

図2 建設中の148街区。左にららぽーとがあり、そこと橋で結ぶ

 このうち「148街区」は、東京大学の研究施設および三井不動産が運営する6階建ての商業・オフィス棟(1~3階はららぽーと別館、4~6階はオフィスフロア)、14階建てのホテル・住宅棟から成る複合街区で、来夏の全体竣工に向けて現在、建設工事が続いている(図2)。

■電力融通のための工夫凝らす

 148街区が完成する2014年夏より、各施設間における電力融通を開始する。現在、地下に各施設を結ぶ自営線を敷設する工事を進めている。それと共に、各施設には、「創エネルギー設備」として太陽光発電(ららぽーとに500kW、148街区に200kW)、非常用発電機(2000kW)、小型風力発電、太陽熱給湯、地中熱活用などを設置する。

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