2018年11月14日(水)

検査から殺菌まで 食品工場の衛生管理を助ける装置、相次ぎ登場

2012/6/9 7:00
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食品工場などの衛生管理を助ける装置が相次いで発売されている。昨年焼き肉チェーン店で発生した集団食中毒事件などが契機となり、国民の食品の加工現場への不安が高まっていることが背景にある。メーカー各社は、食品工場など業者の現場ニーズに応えることで、製品の導入を目指す。

■工場内の微生物を2時間で検出

バイオメイテクターは工場の微生物検査を2時間で完了する

バイオメイテクターは工場の微生物検査を2時間で完了する

日立プラントテクノロジーは食品工場などの微生物検査を高速でできる装置「バイオメイテクター」を4月に発売した。付属の試料取り入れ装置で空気や水を一定量取り込むと、計測ユニットが微生物の出す化学物質をとらえ、生きた菌がどれほどいるかを端末に表示する。

従来の微生物検査は採取した菌を培養する必要があったため2~10日を要しているが、同装置は約2時間で検査できる。

同社が微生物検査装置を製造するのは初の試みだが、検査時間の短縮に顧客のニーズを見出し、約5年をかけて完成させた。実売価格は1500万円ほどで、1年間で30台の販売を目標とする。

■泡で閉じ込めたオゾンで殺菌

オーニット(岡山県赤磐市、仁戸田昌典社長)が5月に販売を始めたのは、泡で閉じ込めたオゾンによる殺菌装置「フォームクリーン」だ。

オーニットは泡で閉じ込めたオゾンで殺菌をする装置を発売した

オーニットは泡で閉じ込めたオゾンで殺菌をする装置を発売した

装置の泡の注ぎ口についているセンサーに手をかざすと、オゾンを閉じ込めた泡が自動で出てくる。この泡を手に擦り込むことで殺菌が可能。手についた泡はやがて消え、水で洗い流す必要もない。

オゾンは殺菌効果が大きいうえ、アルコールと違いノロウイルスにも対抗できる。薬剤のように使用した手が荒れることもない。オゾンは安定した物質でないため、そのままでは空気中ですぐに分解してしまう。同社は特殊な界面活性剤を使ってオゾンを泡の中に閉じ込めることで、いつでも必要な量を使えるように工夫した。

装置は22万円で、泡をつくるための専用液は1300円で販売している。専用液の内容量は約1000回分で、水や薬剤による手洗いよりもコストを抑えられるという。発売後60台ほどを売り上げており、年間で500台の販売を見込む。

2社は6月5~8日に開催された食品関連技術展示会「国際食品工業展」で新製品を出展。これを機会に販売活動を本格化させる。

(電子整理部 三隅勇気)

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