増税の裏にある二つの諸悪の根源
澤上篤人のゴキゲン長期投資

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2012/6/14 7:00
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今もくすぶり続けているユーロ問題や日本の政治不安を見ていると、読者の皆さんもさすがに弱気に傾きたくなってきたかな?

いや、違う。しっかり個別企業を選別して投資する限り、株価は長期的には上がるに決まっている。安ければ買い増しをするだけのこと。現に「さわかみファンド」は2012年4月の下げ相場で、随分安値買いができてゴキゲンだった。

なんとしても、この国をデフレから脱出させ元気にしたい。その特効薬が株価上昇だ。景気の自律浮揚はもちろん、経済活動の活発化と税収の増加、雇用の拡大と将来不安の解消まで、株価の上昇がどれだけ大きな役割を果たしてくれることか。

■目白押しの増税は、必ずしも経済的にマイナスではない

消費税の引き上げなど、増税案が目白押しとなっている。驚くかもしれないが、経済全体で見るとプラスでもマイナスでもない。家計から出ていく負担は、いずれ別の形となって戻ってくる。

あるいは、ずっと前から得ていたサービスの代価を今支払っているだけかもしれない。だから、税負担が高まって損する一方というわけではないのだ。

そうは言うものの、次の2つの問題だけは絶対に見逃せない。むしろ、それらの中にこそ諸悪の根源が潜んでいる。

1つめは、国民の負担が国民全体に戻ってくるのではなく、一部の人々を潤す方向に使われていることだ。日本の社会の奥深くまで根を張る利権や既得権。税金の多くがそちらへ優先的に回される不合理は、一刻も早く是正しなければならない。

高級官僚の天下りや外郭団体などは、氷山の一角でしかない。例えば、農業関連予算。今、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加するか否かが議論されているが、1986年に始まったウルグアイ・ラウンド(UR)農業交渉の時も大騒ぎだった。すったもんだした揚げ句、日本の農業を守るためといううたい文句の下、膨大な補助金が農家に配られた。

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