日本でも100社以上が導入 「アプリを自動生成」GeneXusの実力(1)

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2010/12/13 7:00
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 「設計情報を入力すればプログラミングせずにアプリケーションを100%自動生成できる」とうたう“魔法”のような開発支援ツールがあります。南米企業が提供する「GeneXus(ジェネクサス)」です。知名度はまだ高くはありませんが、鈴廣蒲鉾本店(神奈川県小田原市)や三菱重工業、ドトールコーヒーなど国内での利用企業は100社を超え、GeneXusを活用して基幹系システムを構築する企業も出てきました。こうした先行企業はなぜGeneXusを導入したのでしょうか。3回にわたって、その理由や効果、課題に迫ります。

 GeneXusは南米ウルグアイのITベンダーであるアルテッチ(Artech)が開発・販売するアプリケーション自動生成ツールである。データ項目や画面、業務ルールといった設計情報を入力すると、Java[注1]やC♯[注2]、Ruby[注3]のソースコード[注4]を自動的に生成する(具体的な利用イメージは、本連載第3回の別掲記事「基本はデータの入力」を参照)。

 これと同時に各種データベースソフトに対応したテーブル定義情報[注5]も自動的に作成する機能を備える。「開発者がソースコードとテーブル定義情報を作らずに、アプリケーションを自動生成できる」(ジェネクサス・ジャパンの大脇文雄代表取締役 CEO)という。

 GeneXusを実際の業務アプリケーションの開発で利用しているのが、鈴廣蒲鉾本店や丸善、ドトールコーヒー、三菱重工業などだ。GeneXusの適用領域は様々だ。生産管理や受発注、人事管理などの基幹系システムでGeneXusを使っている(図1)。

図1 アルテッチ(ウルグアイ)が開発・販売するアプリケーション自動生成ツール「GeneXus(ジェネクサス)」で開発したシステムの適用範囲  ユーザー企業が幅広い分野のシステムで活用し始めた。
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図1 アルテッチ(ウルグアイ)が開発・販売するアプリケーション自動生成ツール「GeneXus(ジェネクサス)」で開発したシステムの適用範囲  ユーザー企業が幅広い分野のシステムで活用し始めた。

図2 ユーザー企業がGeneXusを採用した主な理由

図2 ユーザー企業がGeneXusを採用した主な理由

 このほか、富士電機ホールディングスや綜合警備保障のシステム子会社である綜警情報システムなども、GeneXusを検証している。関西の大手製造業や国内有数の物流会社も、GeneXusの導入を検討し始めた。

 鈴廣蒲鉾本店や丸善などがGeneXusを使っているのは、大きく三つの利点に目を付けたからだ。「開発期間の短縮や開発コストの削減を見込める」「プロトタイプを素早く作り、機能要件を満たしているかを逐一チェックできる」「ハードウエアプラットフォームや開発実行環境に依存しないアプリケーションを作れる」といったことである(図2)。

[注1]米サン・マイクロシステムズが1995年に発表したプログラミング言語。Javaの特徴の一つは、ネットワーク上にあるプログラムをダウンロードしてWebブラウザー上で動かすことができる点
[注2]「シーシャープ」と読む。CやC++をベースに米マイクロソフトが開発し、2000年6月に発表したプログラミング言語。従来のCやC++との違いは、インターネット経由でアプリケーション・サービスを提供するWebサービスに対応すること
[注3]国産のプログラミング言語。比較的手軽にプログラミングができるよう、文法がシンプルになっている。まつもとゆきひろ氏が開発したフリーソフトウエアで、インターネットで入手できる。DOSやWindows、Mac OS、Linuxなど複数のOS上で利用可能
[注4]CPUが直接実行できる機械語に変換する前の、プログラミング言語で記述した状態のプログラムを指す。ソースコードの必要な部分を書き換えることで、機能の追加や不具合の修正などを容易に実施できる
[注5]「テーブル」は、縦横にデータを配置して作成した表のこと。データベースソフトでは、データの形式や属性などデータベースの構造を定義しながらテーブルを設計する。これを「テーブル定義情報」と呼ぶ

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