2019年8月19日(月)

ストリートビューの世界を疾走 仮想サイクリングの事業性

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2013/7/11 7:00
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「みん就(みんなの就職活動日記)」や「ユーザーローカル」といった人気ウェブサービスを立ち上げた起業家「伊藤将雄」氏が、グーグルのストリートビューと連携したフィットネス自転車を試作した。3Dプリンターなどの普及で誰もがハードウエアを簡単に作れるようになる「メーカー革命」が注目される中、新たな会社を立ち上げた伊藤氏の試作品へのビジネス的な反応はゼロ。作ったはいいが困っていた。

■困っているけど楽しそう

自転車をこぐと、ストリートビューの映像もそのペースにあわせて変化する

自転車をこぐと、ストリートビューの映像もそのペースにあわせて変化する

伊藤氏は、早稲田大学在学中の1996年にみん就を立ち上げた。日経BPから楽天に転職し、ブログサービスを現在グリー社長である田中良和氏と開発した。みん就を会社化したものの売却、大学院に通いウェブ上のユーザー行動解析を研究した。研究を生かしてユーザーローカルを立ち上げたシリアルアントレプレナーだ。新たなサービスを生み出す投資家としても活動する。

その伊藤氏が、スマートフォンやクラウドと人や物を連動させた事業を展開しようと4月に新たな会社「キーバリュー」(東京都千代田区、伊藤将雄社長)を立ち上げた。

ユーザーローカルを経営しながら、合間にキーバリューの社員1人と一緒に第一弾として試作したのが「Virtual Cycling(バーチャルサイクリング)」だ。サイクリングマシーンとセンサー付きのヘルメット、送風機、モニターがセットになっており、ペダルをこぐとストリートビュー画面が動く。方向を変えるにはヘルメットを傾ける。スピードが上がれば送風機から風が吹き出し「疾走感」を演出する。扇風機、ヘルメット、自転車など市販の製品を組み合わせている。

試作の反応を聞くと「これがお金になるか、よくわからない。どうやったらもうかるか誰か考えてほしい」「ベンチャーキャピタルからの連絡は一件もない」と予想を裏切るコメントが帰ってきた。ユーザーローカル社員の反応も薄いという。しかし「困った」を繰り返す伊藤氏の表情はどこか明るく、楽しそうだ。

■作って分かった日本メーカーのすごさ

バーチャルサイクリングの仕組み

バーチャルサイクリングの仕組み

「メーカー革命」はアメリカの雑誌Wiredの編集長を務め、「ロングテール」「フリー」など新たなトレンドを言葉にしてきたクリス・アンダーソン氏が、2012年に新たに提唱した概念だ。3Dプリンターとオープンソース、グローバル化によるものづくりが普及し、ものづくりをする「メイカーズ」が生まれると指摘した。

著書には、アンダーソン氏自身が、無線操縦飛行機の製造キットと部品を製造販売するハードウエア企業を立ちあげて収益を得ていることも紹介されている。日本国内でも3Dプリンターは注目されつつある。

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