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パソコン価格が史上空前の急落 17万円の高機能ノートが9万2000円

パソコンの価格が急落している。その下がり方はまさに前代未聞、衝撃的なプライスが付いている。下の表に示したのは、本記事執筆時点(2011年4月6日)に価格.comで調べたプライス。大手メーカー3社の、上位モデルの売れ筋ノートと、下位モデルの売れ筋ノートについて、それぞれの価格を調べてみた。念を押すが、決して型落ちの古い機種ではない。この春に登場した、れっきとした"最新モデル"の価格である。大手パソコンショップの価格も、ポイント還元を考えれば、下記の価格とほぼ同じ水準だ。

象徴的なのは、NECの「LaVie L LL750/DS6B」が9万円台前半の価格を付けていること。この機種は一番人気の定番ノートだが、『日経ベストPC春号』(2011年3月12日発売)に掲載されている発売直後の価格は16万9800円。ナント、半額ちかくまで下がっている。富士通のLIFEBOOK AH56/CBも当初の17万4800円から9万円台後半と似たような下がり方だ。筆者は、長年この業界をウオッチしているが、これほどの急落ぶりは初めてである。

全体を見渡すと、CPUにCore i5を採用した上位モデルが9~11万円で、Core i3のモデルが8~9万円だ。表には掲載しなかったが、CPUにPentiumを採用した格安ノートは、6万円が当たり前。ちなみに、これはネットブックやCULVではなく、15~16型の液晶を採用したA4ノートにOffice 2010をバンドルした価格だ。デスクトップも同様で、テレビ一体型の低価格モデルは8万円程度、中堅モデルも10~12万円ほどと、あり得ないような安さになっている。20型以上のフルHD液晶を採用したテレビ一体型のパソコンが仮に11万円とすれば、これはテレビとブルーレイレコーダーをセットで購入するよりはるかに安い。

性能の心配も不要で、普通に使うならCore i3のモデルでもほぼ不満はない。仕事用と割り切るならPentiumモデルでも十分だ。Core i5以上の製品は4~5年間は満足して使い続けたいユーザーにお薦めする。

理由は"二つの特殊要因"が重なったこと

なぜ、これほど下がったのか。メーカーや量販店の関係者にヒアリングをしたところ、どうやら2つの理由があるようだ。1つは、インテルのチップセット問題によって、春モデルの出荷が遅れたこと。しかも、遅れの幅がひと月以上と長かったことから、商戦期がかなり短くなってしまった。ボヤボヤしていると、夏モデルが登場してしまう。メーカーも店舗側も短期間で売り切らなければならない。

そもそもメーカーの生産計画は、チップセット問題が発覚する前に立てられていたはずで、生産台数はふんだんにあるはずだ。それだけの台数を短期間で売る必要に迫られているから、店頭に並びはじめたと当時に、すぐさま値段が下がり始めたのだ。

もう一つは、震災の影響だ。流通への影響と消費マインドの後退などがあり、東北と関東の一部では、前年の販売実績を大幅に下回っている状況だ。中部以西は前年を上回っているケースもあるようだが、関東以北分を穴埋めするまでには至らない。パソコンメーカーにとってはダブルパンチである。

この状況を踏まえ、パソコンメーカーは、5月下旬から始まる夏モデルの生産台数を絞ってくるだろう。そうなると、需給のバランスも取れてくるはずで、夏商戦ではここまでの値下がりは起きないと思う。しかも、夏商戦ではCPUやOSに大きな変化はないと予想される。だとすれば、2つの特殊要因で価格が急落している今が、購入の好機と言えるだろう。夏モデルと性能面で差がないのなら、なおさら今がチャンスだ。

こんな安さは最初で最後?! XPユーザーにとっては絶好の機会

そもそもパソコンは電力消費が少ないのだが、ここ1、2年のモデルは大幅に省電力性が向上している。液晶にLEDバックライトを採用するモデルが増えているのが理由の一つだ。また、CPUも省電力性能を高めている。特に一体型デスクトップの最新モデルは、すべてノート用のCPUを採用している。当然、デスクトップ用CPUと比べれば性能は劣るが、電力消費は非常に少ない。もちろん、ノート用のCPUといっても、そこは最新のCPUなので、性能は文句なしである。

6年以上前のWindows XPモデルを使っているユーザーは、まさに買いのタイミングだ。幸いにして、Windows 7も安定して動作しているし、Office 2010も評価が高い。買って損をする要素は、まったく見当たらない。最新の春パソコンは、高速で快適な環境が安く手に入るだけでなく、電力消費も少ないのだ。今が絶好のタイミングと断言したい。

(ビジネス書作家 戸田覚)

[PC Online 2011年4月7日掲載]

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