後藤西武VSサーベラス 出口へのカギ握る3人の男

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2013/6/10 7:00
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日本経済新聞 電子版
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西武ホールディングス(HD)と筆頭株主の米投資ファンド、サーベラスの対立が混迷の度を深めている。サーベラスはTOB(株式公開買い付け)で株式の「3分の1超」を確保。西武HD上場を巡る攻防は今月25日の株主総会に舞台を移すが、決着はつきそうにない。出口はどこにあるのか。主導権争いのカギを握る3人の存在が浮かび上がる。

■電話の主は元総帥

サーベラスとのTOB合戦が終わった6月初め。西武HDの株主に、株主総会の招集通知とともに、社長の後藤高志からの「お願い」の冊子が入った封書が届いた。今まで、こんな冊子が同封されていたことはない。

冊子の冒頭には、こう書かれている。

「今後の経営体制を決する重要な株主総会です。会社提案には賛成票を、株主提案には反対票を投じていただきたく、よろしくお願い申し上げます」

西武HDとサーベラスの動き
2004.12有価証券報告書の虚偽記載などで西武鉄道が上場廃止
2005.5みずほコーポレート銀行副頭取だった後藤高志氏が西武鉄道社長に就任
2006.1サーベラスに約1000億円の第三者割当増資
2006.2グループ再編で、持ち株会社の西武HD発足
2012.5西武HDが東証に上場の予備申請
2012.10西武HDが東証に上場申請
2013.3.11サーベラスがTOB発表、12日から開始
2013.3.26西武HDがTOB反対を表明
2013.5.31TOBが終了
2013.6.25西武HDの定時株主総会(予定)

今回の株主総会で、サーベラスは元米副大統領のダン・クエールら8人の取締役候補の選任を提案。それに対し、西武HD側の冊子では「サーベラス・グループから委任状の提出を求められても、委任状を提出されないようお願いいたします」とまで念押ししている。サーベラスによるTOBは「持ち株比率44.67%の確保」という目標には届かずに終わったものの、西武HDの経営陣がほっとできるはずもない。

そんな微妙なタイミングで、後藤が表情を少しだけ緩めたことがある。先週3日、待ち望んでいた電話があったという報告が上がってきたからだ。それは、西武HDの行方を大きく左右する男からの連絡だった。

「株主総会を含め、後藤社長ら現在の経営陣を今後も支持します」

電話の主は堤義明。西武鉄道株に関する証券取引法違反の疑いで2005年に逮捕されたが、それまでは西武グループで「総帥」とも呼ばれていたオーナー経営者である。その義明から「後藤西武」への支持表明だった。そして、こう付け加えた…

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