2019年1月17日(木)

連結構造が大事故を誘因か 笹子トンネル天井板崩落

2012/12/7付
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中日本高速道路会社によると、中央自動車道の笹子トンネルの事故では、天井板が100m以上にわたって約270枚が崩落した。連続して崩落したのは、天井部の連結構造に起因するとみる専門家は多い。

国土交通省の「トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会」(委員長:今田徹・東京都立大学名誉教授)で配布された図面からは、天井部の構造がほぼ一体化していたことが分かる。

笹子トンネル天井部の断面図(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

笹子トンネル天井部の断面図(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

天井板の平面図(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

天井板の平面図(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)


■天井板や隔壁はCT鋼と連結

天井部のイメージ(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

天井部のイメージ(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

隔壁の詳細図。左が吊り金具の断面、右が隔壁の断面を表す(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

隔壁の詳細図。左が吊り金具の断面、右が隔壁の断面を表す(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)


笹子トンネルの標準断面図(上り線)(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

笹子トンネルの標準断面図(上り線)(資料:国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会)

上部CT鋼(カットティー。断面がT形の鋼材)は0.6m間隔に2列の接着系のアンカーで覆工コンクリートに固定。下にある隔壁や天井板を支えている。

隔壁は上部CT鋼と下部CT鋼に締結ボルトで、天井板は下部CT鋼に径12mmのスタッドボルトでそれぞれ一体化されている。さらに長さ6mのCT鋼同士をわたすように天井板が設置してある。

図面からは、縁切りの構造は読み取れない。1枚で1t以上ある天井板や隔壁がトンネル方向に延々と連結していたわけだ。トンネル側壁の受け台と0.6m間隔で2列に連なるアンカーボルトが、それらの連結した構造物を支持していた。

アンカーボルトの一部でも破損すれば、それが引き金となって、周辺のアンカーが徐々に重みに耐えきれなくなり、一連の大崩落につながった可能性が考えられる。崩壊の引き金となった箇所はまだ明らかになっていない。

(日経コンストラクション 真鍋政彦)

[ケンプラッツ2012年12月7日掲載]

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