2019年3月21日(木)

カギはEV、発電の再生エネ比4割目指すマウイの挑戦

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2013/10/16 7:00
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プロジェクトを推進するには地域住民の参加が不可欠――。米国ハワイ州にあるマウイ島のスマートグリッド・プロジェクトを推進する日立製作所の担当者は、こう説明する。スマートシティー(環境配慮型都市)を実現する場合、いかに住民を参加させるかは大きなポイントである。マウイのプロジェクトでは、とりわけ、その重要性が高い。

マウイ島のスマートグリッド・プロジェクトでは、電気自動車(EV)を徹底活用することを念頭に置いている(図1)。最終的にはEVに搭載されているバッテリーを統合管理して、「仮想発電所」を構成することを目指している。そのためには、EVをできる限り広範囲に浸透させたい。

図1 マウイ島ではEVを利用したスマートグリッド構築のプロジェクトが進められている

図1 マウイ島ではEVを利用したスマートグリッド構築のプロジェクトが進められている

そこでプロジェクト推進者は、プロジェクトの立ち上げに際して、著名なハワイアンのミュージシャンを招き、EV充電ステーションの1カ所でキックオフイベントを開催するなど、住民を巻き込んでコミュニティを作ることに腐心している。CEMS(地域エネルギー管理システム)などのプロジェクトでも住民の行動を促す必要があるが、マウイ島ではひときわ積極的に地域住民に訴えかけ、プロジェクトの推進に挑んでいる。

■離島ゆえの課題を解決

マウイ島でのスマートグリッド・プロジェクトは「JUMPSmart Maui」と呼ばれる。NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「島しょ域スマートグリッド実証事業」で、離島の電力システムのモデルケースになるとして注目されている。目標は「2030年に島の発電量の40%を再生可能エネルギーに」することである。現在、40世帯の家庭と、200台のEVのモニター協力者(ボランティア)を集めているところだ。

マウイ島は、人口15万5000人(2010年)、面積1883.5km2(平方キロメートル)の離島。こうした地域では、電力網が独立した小規模なものになりやすい。実際、マウイ島もそうで、発電はほぼ島内の火力発電で賄ってきた。化石燃料への依存度が高いうえ、規模の面で非効率な運用になることから、電気代は高い。料金は、米国本土のなんと3倍に達している。

また島内には鉄道がなく、移動手段はほぼ自動車だけ。電気と同様に、離島であるためにガソリン代は高い。これも価格は米国本土の1.5倍程度になる。

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