浅川ダム本体の打設完了、「脱ダム」に揺れた過去も

2014/7/8付
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日経コンストラクション

長野市内で長野県発注の浅川ダムを施工している大林組・守谷商会・川中島建設JVは2014年7月2日、本体へのコンクリートの最終打設を行った。2001年2月に田中康夫・長野県知事(当時)が「脱ダム宣言」を唱えた影響で、県が締結済みだった本体工事の契約を解除するなど、政治に翻弄されたダムの整備事業が大きな節目を迎えた。本体工事の契約期間は2010年3月から2017年3月までだ。

2014年7月2日、最終打設の式典会場となった浅川ダム建設現場(写真:長野県、以下同)

2014年7月2日、最終打設の式典会場となった浅川ダム建設現場(写真:長野県、以下同)

浅川ダムは同県が長野市内を流れる浅川に整備中の治水専用の重力式コンクリートダムで、総事業費は380億円。そのうち本体工事費は、地すべり対策の費用を含めて67億3500万円。建設技術研究所が設計を担当した。堤体高は53m、堤体長165m、堤体積14万3000m2(平方メートル)で、総貯水容量は110万m3(立方メートル)だが、平時には貯水しない「穴あきダム」(流水型ダム)だ。洪水の際に水をためて水害の防止を図る。

浅川ダムの完成予想図

浅川ダムの完成予想図

県は当初、治水のほかに水道用水の確保も目的とするダムとして計画し、2000年に本体工事を発注したが、田中知事の意向で工事を中止し、2002年9月に契約を解除した。同知事の退任後、現行のダムの整備に着手した。2009年に発足した民主党政権ではダム事業見直しの対象となったが、阿部守一知事(現職)は2010年11月に事業の継続を判断した。

(日経コンストラクション 安藤剛)

[ケンプラッツ 2014年7月7日掲載]

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