EVタクシー時代にらみ運用実験 日本交通社長
編集委員 滝順一

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2010/6/9 9:00
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――ベタープレイスのEVは日産のスポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV)「デュアリス」を電池交換式に改造した車両ですね。「リーフ」も導入にあたって改造するのですか。電池交換式へのこだわりはありますか。

六本木ヒルズの電池交換ステーション。停車中に車体底部の電池を交換する(ベタープレイス・ジャパン提供)

六本木ヒルズの電池交換ステーション。停車中に車体底部の電池を交換する(ベタープレイス・ジャパン提供)

「リーフを導入するとしたら、これは改造せずに使ってみる。電池交換式は充電時間がかからないなどの利点はあるが、交換ステーションがないと使い勝手に制約がある。ベタープレイスがどこまでステーションを整備できるかどうかだ。タクシーに燃料を供給するLPG供給ステーションに電池交換ステーションを置くことが1つの道だろう。タクシーがEVになっていけば、LPGステーションも変わらなければいけなくなる」

――EV普及に向けて、政府などへの要望はありますか。

「EVを使ってほしい。例えば、都庁や環境省の人の外出時にはEVタクシーを指名するとか、お役所の玄関にはEVが優先でいけるとか、普及に力を入れている人たちが元気になるよう支援してほしい」

………………………………………………………………………………

〈取材を終えて〉 車体の底部に格納した蓄電池を、1分間ほどでフル充電のものに自動交換するシステムはとても魅力的に見える。急速充電装置などの開発で、充電時間は短くなる傾向にはあるが、現状ではガソリン給油より素早い交換式にはかなわない。LPG供給ステーションが電池交換の場所になっていけば、タクシーほど交換式になじむ業態はないだろう。川鍋社長の言うとおり「親和性がある」のだ。

ただ、国内では今のところ充電式が主流を占めそう。EV導入に意欲的な川鍋社長も次に導入するのは、充電式の日産車だという。今回の実験は経産省の補助事業で電池交換ステーションを建設、日本交通には資金面では負担はかからない仕組みだ。EVを自前で購入するとなると、ドライバーの意識改革にとどまらず、採算上も厳しい判断を迫られる。覚悟の上で、タクシー業界の先頭を切ろうという日本交通に期待したい。

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