アップル、スイス高級時計ブランドから幹部を引き抜き
米Apple(アップル)がスイスの高級腕時計ブランド、TAG Heuer(タグ・ホイヤー)から人材を引き抜いたと複数の海外メディアが現地時間2014年7月4日までに報じた。TAG Heuerを傘下に持つ仏高級ブランドグループ、LVMH(Moet Hennessy Louis Vuitton)で腕時計事業を統括するJean-Claude Biver氏が、米経済専門テレビ局CNBCに語ったという。
同氏よると、TAG Heuerの販売ディレクターがAppleと契約を結ぶため2014年6月末で退社した。米9to5macはその後、Appleの事情に詳しい関係筋の話として、その人物とは販売担当ディレクターではなく、「世界販売および小売り担当バイスプレジデント」という役職のPatrick Pruniaux氏だと伝えた。また英ロイターも同日、Pruniaux氏のAppleへの移籍について伝えた。
Appleは2013年、仏高級ファッションブランド、Yves St Laurent Groupの元最高経営責任者(CEO)Paul Deneve氏と、英アパレル大手バーバリーの元CEO、Angela Ahrendts氏を雇い入れている。Paul Deneve氏は、Appleのティム・クックCEO直属の特別プロジェクトを担当しており、Angela Ahrendts氏は2014年5月、Appleの小売りおよびオンライン販売部門の新たな責任者になった。こうしたAppleの動きは、かねて噂されている腕時計型ウエアラブル端末の発売に向けたものではないかと見られている。
Appleは2013年、日本をはじめとする各国で「iWatch」の商標登録を申請している。ロイターは、高級時計ブランドの元上級管理者の起用は、2014年秋の登場が見込まれているiWatchの立ち上げに役立つだろうと伝えている。
[ITpro 2014年7月7日掲載]