「2台持ち」なら月1万円以上の削減も
割り切りスマホ節約(上)

スマホの毎月の料金は、まだまだ下げられる。代表的な方法は"2台持ち"だ。
例えば、契約の見直しや買い替えで片方を通話用、もう片方をネット用に限定する。スマホのパケットを一切使わず、ネットは無線LAN(Wi-Fi)のみで使うと決めれば、料金は月6000円以上も安くなる。
屋外で使うために、モバイルWi-Fiルーターや格安SIMなどを組み合わせる方法もある。多少使い勝手は悪くなるが、料金を大幅にカットできる。自宅のネット回線と組み合わせて料金を割り引くサービスなども、料金引き下げに大いに役立つ。今回は、2台持ちを活用した節約術を紹介しよう。
ネット回線をWi-Fiルーターにまとめる
1つめは、1人暮らしや複数台の端末を持ち歩く人にお薦めのプランだ。データ通信(以下「ネット」)に「モバイルWi-Fiルーター」(以下、Wi-Fiルーター)を使う。

ドコモやauのスマホなら、パケット定額の契約を解除して通話契約だけにし、ネット用にWi-Fiルーターを別途契約する。これで約7100円かかるスマホの月額料金が約800円になり、Wi-Fiルーターと合わせても約3000円になる。

今までのようにスリープを解除したら、すぐにネットを利用可能とはいかないが、Wi-Fiルーターの電源を入れれば自宅でも屋外でもネットにつながる。最新のWi-Fiルーターはバッテリー駆動時間が長く、バッテリーの消費を抑える機能もあるため、朝から晩まで電源を入れっぱなしにすれば煩わしさは軽減する。
オススメのWi-Fiルーターは、データ通信量の上限がない「WiMAX」。さらにSo-netや@niftyなど、プロバイダー経由で申し込むことで、キャッシュバックなどの特典を得られる(図1、図2)。
なお、ソフトバンクのスマホでこの方法を使うには注意が必要だ。ホワイトプランは通話のみの契約にできない。通話契約のみに変更すると、毎月の割引が適用されなくなる。このためMNPで本体を一括0円で購入したときなど、端末を格安で入手した場合でないと、かえって割高になる場合もある。
○スマホだけでなく、パソコンやタブレットでも利用可能
○トータルの通信費用が下がる
×スマホではデータ通信ができない
MNPでガラケーを購入 元のスマホは格安SIMやWi-Fiで
通話はやはりガラケーがいい、という人にお薦めのプラン。auのガラケーにMNPの一括0円で買い替え、さらに契約を通話だけにすると、毎月40円強で利用できる(図3、図4左)。


手元に残ったスマホは、格安SIMや公衆無線LANでネットに接続する。これで毎月の料金は1000円台に急降下。ガラケーと合わせても月1500円以内に収まる。「BIC SIM」のようにデータ通信と公衆無線LANを、1つでまかなえる格安SIMもある(図4右)。
○使い慣れたガラケーを格安で使える
×スマホ単体では高速データ通信できない
iPhoneとアンドロイドの2台持ちで月2800円に
アンドロイドスマホに加えてiPhoneも契約すると、毎月の料金が安くなるというウソみたいなプランがこれだ。
iPhoneは毎月の割引額が大きい。ドコモのiPhone 5sは16GB版でも月2940円の割引がある。また本体一括0円の特売iPhoneを探し出せれば、月額2835円で使える(図5)。

そこで、メインの回線をiPhoneにして、アンドロイドスマホはiPhoneとテザリングしてネット接続するようにすると、2台使っているのに総額は安くなるのだ。
○毎月の割引額が大きいiPhoneにMNPで乗り換える
×アンドロイドはWi-Fi運用が基本になる
通話のみとネット接続のみ、2台2契約で安くする
ガラケーとスマホの2台持ちで使っている人が、支払額を大きく下げられるプランを紹介しよう。
2台とも通話とネットの両方の契約を結んでいるなら、片方を通話、もう片方をネットだけに変更する。このように変更しても、同時に2台で通話することはないし、2台同時にネット接続することも多くはないので、利便性はあまり損なわれない。むしろ変更することで毎月の料金を7000円以上も下げられる。
ただし、スマホの契約をネットのみにできるのは、今のところドコモだけ。このため、導入方法はドコモユーザーと、他社ユーザーで分かれる。

具体的な手順を見ていこう。まず、通話に使っている機種を基本料(通話のみ)だけの契約にして、iモードやパケ・ホーダイのプランを解除する。逆にもう一方はネットのみなので、パケ・ホーダイのデータ通信専用プランに変更する(図6)。ただし、データ専用プランに変更すると電話の受発信ができなくなるため、通話にも使う場合はこの手は使えない。

auやソフトバンクを使っているなら、図7のようにMNPと契約変更を組み合わせると料金を下げられる。
○端末の使い分けは必要だが、通話とネットの両方を使える
×ガラケーのメールアドレスが使えなくなる
スマホとタブレットの2台持ちならセット割
LTE対応タブレットとスマホ、どちらも使いたいなら"セット割"がオススメだ。
au やソフトバンクは、月1300円強で、スマホとタブレットの合計で月9ギガまで端末間で共有できるプランを2014年6月に始める(図8)。

サービス開始前に契約すると、開始までの間は各7ギガを1300円強で使える。ドコモは「プラスXi割」を契約すると、パケット代が安くなる。
○スマホ契約にタブレットを加えると、通常より安くデータ通信契約が可能
×2014年6月以降はそれぞれで、7ギガ使えない
(日経PC21増刊『必ず使える!スマートフォン 2014年春号』の記事を基に再構成)
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