2019年6月20日(木)

ソニーのミラーレス最上位機 一眼レフにほぼ匹敵 ソニー「NEX-7」

2012/3/9 7:00
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ソニーの「NEX-7」

ソニーの「NEX-7」

ソニーは撮像素子にAPS-CサイズCMOSセンサーを採用したミラーレス一眼カメラ「NEX-7」を発売した。NEXシリーズの最上位機種に当たり、APS-Cサイズ撮像素子で最多の有効画素数約2430万センサーを搭載したほか、「電子先幕シャッター」の採用によりボタンを押してシャッターが下りるまでの時間を約0.02秒とデジタル一眼カメラの中で最短にした。

連写性能は速度優先連続撮影時に最高約10コマ/秒、通常連続撮影時には最高約3コマ/秒。有機EL電子ビューファインダーとフラッシュを内蔵したほか、本体上面と背面の3つのダイヤルで各種設定を調節できるなど撮影にこだわった設計。滑らかなフルハイビジョン動画(1920×1080画素・60p)の撮影もできる。

当初は2011年11月に発売する予定だったが、タイ・アユタヤ県の洪水被害の影響で発売を延期。他地区の工場で生産を再開し、2カ月以上遅れて1月27日に発売した。本体色はブラック。価格はボディーのみで13万円前後、ズームレンズキットで14万5000円前後。販売目標は非公表。

【日経産業地域研究所研究員の視点】

パナソニックの「ルミックスDMC-GX1」をベンチマーク商品として採点した(ベンチマーク商品の概要は下記)

パナソニックの「ルミックスDMC-GX1」をベンチマーク商品として採点した(ベンチマーク商品の概要は下記)

2010年6月発売の「NEX」は、大胆なボディーデザインとAPS-Cサイズの撮像素子による高画質でミラーレス一眼市場に大きなインパクトを与えた。シリーズ最高機種となる対象機は2430万の有効画素数だけでなく、機能・性能、操作感、質感の各面でデジタル一眼レフにほぼ匹敵する水準にまで達している。もはやミラーレスは「デジタル一眼レフのサブ機」の位置付けではなくなり、再び市場にインパクトを与えそうだ。

タイの洪水被害で発売が大幅に遅れたが、家電量販店やカメラ専門店にはデジタル一眼レフユーザーからの予約注文が目立っており、期待の高さがうかがえる。評価委員が指摘するように、Eマウント用交換レンズの種類の少なさとズームレンズキットで10万円を超える高価格がネックだが、新開発のマウントアダプター「LA-EA2」により、使用できるレンズの選択肢は広がる。今後、供給量が増えて実売価格が下がってくれば、既存のデジタル一眼レフユーザーの取り込みにも成功しそうだ。

ベンチマーク機のパナソニックのほか、オリンパス、ニコン、ペンタックスなど他のミラーレス製品との競争が一段と激化するのは必至だが、「ミラーレス市場規模を1200万~1300万台に広げたい」(ソニー)との目標はそう遠くない時期に実現するかもしれない。カメラ最大手のキヤノンがどのような対抗策を打ち出すのかを含め、今年もミラーレス一眼がデジカルカメラ市場全体の台風の目となるのは間違いない。

価格13万円前後(ボディーのみ)、14万5000円前後(ズームレンズキット)
販売目標非公表
発売1月27日
撮像素子APS-Cサイズ(23.5×15.6mm)CMOSセンサー
有効画素約2430万
ISO100~16000
液晶サイズ3型ワイドTFT(約92万ドット)
電子式ファインダー0.5型有機EL(約235万ドット)
サイズ、重量幅119.9×高さ66.9×奥行き42.6mm、約350g(バッテリーなど含む)

【ベンチマーク商品】

パナソニックのミラーレス一眼カメラ「ルミックスDMC-GX1」。マイクロフォーサーズ規格でミラーレス市場を開拓してきた同社の最新機種。「G」および「GF」シリーズの上位機であり、「GH」よりも下位に位置する。

撮像素子は有効画素数約1600万の4/3型ライブMOS。画像処理エンジン「ヴィーナスエンジンFHD」との組み合わせ、低ノイズの高画質写真を撮影できる。センサーとレンズの駆動速度を高めることで、ピント合わせの速度を約0.09秒と高速にした。

フィルムのレンジファインダーカメラを連想させるクラシックな雰囲気のボディーデザインや金属製ダイヤルの操作感など細部の作りにこだわった。ファインダーは内蔵しないが、背面のタッチパネル液晶でピントを合わせたいところを選択できる。フルハイビジョン動画(AVCHD方式、1920×1080画素、60i)の撮影も可能。「標準ズームレンズキット」には独自開発の高級レンズ「X」レンズを標準で搭載する。

記録媒体はSD/SDHC/SDXCメモリーカード。シャッター速度は60~1/4000秒。連続撮影速度は最高約20コマ/秒(超高速時)、ISO感度は160~12800。液晶画面は3型(約46万ドット)。サイズ・重量は幅116.3×高さ67.8×奥行き39.4mm、約318g(バッテリーなど含む)。本体色はエスプリブラック、ブレードシルバー。2011年11月25日発売。実売9万円前後(標準ズームレンズキット)。

「新製品ウオッチャー」では、日経産業地域研究所が選んだ注目の新製品を、同業他社や販売店の担当者、評論家など3~5人の専門家が評価。新規性など12項目で競合製品(ベンチマーク商品)と比べた優劣を「非常に優れる」(6点)から「同等」(3点)、「非常に劣る」(0点)までの7段階で各専門家が採点し、その平均を算出しています。

■より詳しく知りたい方は「日経消費ウオッチャー」オンライン・データベース(有料)で

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