2019年9月20日(金)

アジア攻略へ JBIC、インド社へ出資 商船三井、ベトナムで港湾

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2012/6/5 12:37
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日本政府は、2010年6月に策定した「新成長戦略」の柱として海外でのインフラ事業の展開を掲げ、民間企業への支援に力を入れてきた。それから2年が過ぎて、インドで日本の太平洋ベルト地帯のような産業集積拠点をつくる「デリー・ムンバイ間産業大動脈(DMIC)」など大型プロジェクトが動き出す。各社の動きを追った。

「DMICの事業会社に出資することは日本として大きい。インフラ受注に向けて支援を強化できる」。国際協力銀行(JBIC)でインフラ・ファイナンス部門長を務める前田匡史・執行役員はこう強調する。

JBICは4月、トヨタ自動車元社長の奥田碩氏が総裁に就任し、「(新興国などのインフラ整備で)民業補完の立場から力を発揮していきたい」と語り、経済界を喜ばせた。内閣官房参与も務める前田氏らが準備を進めてきたDMIC公社への出資も両国政府の閣僚級会合で4月末に固まった。

2011年12月28日、ニューデリーで首脳会談に臨む野田首相(左)とインドのシン首相=AP

2011年12月28日、ニューデリーで首脳会談に臨む野田首相(左)とインドのシン首相=AP

DMICは昨年12月、野田首相がインドでシン首相と会談、約3500億円規模の融資を表明したことで弾みがついた。デリーとムンバイの間(約1500キロメートル)を産業地帯にするため、貨物鉄道などを整備する。総事業費は7兆円規模。各事業の企画や選定を担うのはJBICの出資が固まったDMIC公社だ。

目玉は両都市を結ぶ貨物鉄道の建設。17年3月の完成を目指す優先区間(950キロ)のうち600キロは5月の事前資格審査で、三井物産と双日がそれぞれ参加する2つの企業連合のどちらかが落札することになった。鉄道車両はインド国鉄と関係を築いてきた川崎重工業が有力視されている。

関係者の間では、「他の鉄道案件も年度内に本格的に動くのではないか」との声が出ている。総事業費が2400億円を超えるムンバイ地下鉄3号線のほか、デリーには日立製作所が強いモノレールの建設計画もある。

今後は司令塔のDMIC公社の役割が一段と重要になる。パイプ役となるJBICは同公社との関係を強化し、個別案件を加速させていく。

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