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京セラ、効率が高い車載用熱電変換デバイスを開発

写真1 京セラが開発した熱電変換デバイス

京セラは「CEATEC JAPAN 2012」に、変換効率が高い車載用熱電変換デバイス「熱電発電素子」(写真1)を出展した。熱電変換効率の指標となるZT値は「1に近い」(京セラの説明員)という。

熱電変換デバイスは、半導体を利用して廃熱などで生じる温度差を電力に変換する素子。ZT値が、さまざまな材料で作製された同素子の性能を示す共通の指標として用いられており、ZT値が1を超えるかどうかが実用化の目安ともなっている。実験室ではZT値が1を超える例は多いが、実用化を目指したデバイスでZT値が1を超えた例は少ない。

京セラによれば、この熱電変換デバイスはビスマス・テルル(BiTe)系材料を用いて作製した。想定する利用温度範囲は「はんだが溶けないという条件から、200℃程度まで」(京セラ)とする。特に工夫したのは、n型半導体とp型半導体のそれぞれの形状だという。一般に熱電変換素子はn型とp型半導体の「柱」が、高温側基板と冷却側基板をつなぐように配置されている。今回、京セラは、この柱の形状を従来の四角い柱から円柱状にした。温度サイクルに対する耐久性も向上しているという。

同社の技術を用いた熱電変換モジュールは、電流を流すことでペルチェ素子、つまり冷却用素子として用いることもできる。実際、クルマの座席の冷却用シートなどで既に実用化されている。一方で、クルマの廃熱を電力に変換する目的での市場開拓はこれからである。ビスマス・テルル系材料は機械的な振動などに弱いという課題があるが、「振動に対する耐久性の評価はこれから」(京セラ)だという。

(日経エレクトロニクス 野澤哲生)

[Tech-On! 2012年10月3日掲載]

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