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ハイトワゴン、SUV…存在感増す軽自動車 6車種

新車販売の4割を占めるまでに存在感を増した軽自動車。2013年以降、各社が主力級を次々にモデルチェンジ、新車の発表も相次いだ。車高160cm程度で軽自動車の主流となっているハイトワゴン型では、スズキが元祖ハイトワゴンの「ワゴンR」をモデルチェンジ、日産自動車と三菱自動車の共同出資会社NMKVが軽自動車の第1弾「デイズ」「ekワゴン」を7月に発売したほか、ホンダはNシリーズ第4弾の「N WGN」を発売した。

ハイトワゴンよりも車高が高い「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるタイプも、販売台数でハイトワゴンに迫る勢い。先駆けの「タント」(ダイハツ工業)がモデルチェンジ、スズキも「パレット」から車名変更した「スペーシア」を発売し、2013年の軽自動車販売台数トップのホンダ「N BOX」と覇を競う。

今年1月には、スズキがクロスオーバーSUV(多目的スポーツ車)「ハスラー」を発売した。今後、日産・三菱連合のスーパーハイトワゴン、ダイハツ工業やホンダのスポーツ車などの発売も見込まれる。

2013年3月~今年1月発売の軽自動車6車種を日経産業地域研究所が評価した。

評価した車はスズキの3車種、三菱自動車、ダイハツ工業、ホンダのそれぞれ1車種。

※詳細ページの情報は、掲載当時のものです。

【スズキ】

●室内長・燃費クラストップ 「スペーシア」

2013年3月15日に発売された子育てファミリーをターゲットとした軽自動車。スズキは前モデルの「パレット」のモデルチェンジに取り組み、スペースの広さに焦点を当てて開発、より広さを強調できる車名に変更した。全高1700mm以上の軽ワゴンでは、室内長や燃費などでトップに立つ。

新ホイールベースを採用し、室内長は2215mmとパレットを145mm上回る。より角ばったデザインに変更しルーフ幅を広げ、室内空間を拡大した。高張力鋼板をボディー全体の42%に採用、部品も全面的に見直し90kg軽量化しクラス最軽量の840kgとし、エンジンやCVT(無段変速機)の効率化や走行抵抗の低減、ワゴンRに採用した減速エネルギー回生機構「エネチャージ」、新アイドリングストップシステム、蓄冷材を使ったエコクールの採用などにより、燃費は29.0km/Lと、車体の小さなスズキの主力車ワゴンR(28.8km/L)をも上回った。

後席左側のドアは、キーを取り出さなくても外からスイッチを押すだけで解錠し自動的に開く「ワンアクションパワースライドドア」になっているため、片手が荷物などでふさがっていても楽に開けることができる。ティッシュボックス専用など多彩な収納スペースを採用したほか、盗難の危機をランプや音などで知らせるセキュリティーアラームシステムを備え、家族連れや女性に便利さと安心感を訴える。上位モデルにはフロントスタビライザーを装備することで乗り心地も改善した。価格は122万8500円(G、2WD)、販売目標は月間7000台。

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●軽ワゴンの燃費トップ 「ワゴンR」

主力軽自動車「ワゴンR」を一部改良した。燃費・安全性能を高めて2013年7月16日に発売された。燃費は30.0 km/L(JC08モード)となり、同年6月発売の三菱自動車「eKワゴン」、日産自動車「デイズ」(ともに29.2 km/L)を抜き、全高1550mm以上の軽ワゴンクラスで首位に返り咲いた。

徹底した軽量化と減速エネルギー回生機構「エネチャージ」、時速13km/hで作動するアイドリングストップ機能、空調内に蓄冷材を内蔵しアイドリングストップ時間を延ばせる「エコクール」などの活用で2012年9月にも28.8km/Lを達成したが、今回はエンジンの摩擦抵抗低減やCVT(無段変速機)の改良、空力抵抗改善など地道な改良で一段と燃費性能を向上させた。ダイハツ工業の「ムーヴ」に先行された衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制制御機能など先進安全装備も搭載し、競争力を上げた。価格は109万9350~145万8450円(装備をより充実させた「ワゴンRスティングレー」は134万4000~161万3850円)で月間販売目標は合わせて1万6000台。

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●遊び心満載 「ハスラー」

2014年1月8日に発売した軽自動車のSUV(多目的スポーツ車)。車高は1665mmと軽自動車で主流のハイトワゴンタイプのなかでも高め。円形ヘッドランプや多彩な色使いと併せて遊び心を感じさせる外観であり、実用色の強い主力車「ワゴンR」などの王道ハイトワゴンとの違いは鮮明だ。

雪道や起伏の大きい道路での走行に対応して、前後輪の接地点からバンパー端までの角度をワゴンRより大きくするとともに、大径タイヤの採用やサスペンション調整により最低地上高は25mm高く、着座位置も24mm高く設定。自然吸気で52馬力、ターボ車で64馬力の動力性能はワゴンRと同様だが、車両はワゴンRより10~30kg重い程度にとどめ、燃費は23.4~29.2km/Lと高水準を維持した。

四輪駆動車のほとんどに急な坂道の下りの際に自動的に車速を制御する「ヒル・ディセント・コントロール」、ぬかるみなどでも発進しやすい駆動力調整をする「グリップコントロール」を採用した。自動ブレーキや誤発進抑制機能を盛り込んだ「レーダーブレーキサポート」も最廉価モデルを除くCVT(無段変速機)車に装備。アウトドアレジャーに役立つカーテンや車中泊用のシェードなどのアクセサリーも豊富に品ぞろえした。価格は104万8950~157万6050円、販売目標は月間5000台。

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【三菱自動車】

●優れたデザイン、おしゃれに活路 「eKワゴン」

優れた燃費性能とデザイン性を打ち出した新型軽ワゴン。2013年6月6日に発売された。三菱自動車と日産自動車の共同出資会社NMKVが企画・開発した軽自動車の第1弾で、日産も「デイズ」として同日発売している。燃費は最高29.2 km/L(JC08モード)を実現。外観はボディー側面に3本のラインを配し、内装ではタッチパネル式のオートエアコンを装備するなど「軽自動車の枠を超える上質感」(益子修社長)を強調している。

先代に比べ全高やホイールベースを拡大し車内空間を広げ居住性を向上。約99%の紫外線をカットする「99%UVカットガラス」や車両後方の映像をルームミラー内のモニターに表示する「リヤビューモニター付きルームミラー」、坂道で車体のずり下がりを防止するヒルスタートアシストなど運転のしやすさにつながる装備を多くのグレードで採用。車体の軽量化や新型エンジンにより燃費性能は大きく向上。装備を充実させ、より野性的な外観をした「eKカスタム」のターボ車の燃費は四輪駆動で22.6km/L、アイドリングストップ機能を装着した2輪駆動のモデルは燃費29.2km/Lとなる。価格は105万円から133万5000円(「eKカスタム」は126万9000円から154万6000円)で月間販売目標は5000台。

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【ダイハツ工業】

●スライドドアなど使い勝手向上 「タント」

全高1700mm以上の軽スーパーハイトワゴン。2003年の初代登場以来3代目で、モデルチェンジは2007年以来6年ぶりとなる。2代目から採用した、助手席側のスライドドア内部に前席と後席との間にあるピラー(柱)を内蔵して大開口スペースを実現した「ミラクルオープンドア」に加え、助手席のスライド幅を100mm伸ばし380mmまで拡大するなど使い勝手をよくしたのが最大の特徴。

上位グレードでは両側パワースライドドアとし、助手席シートは外、運転席、後席のどこからでも手軽に操作できるレバーを採用したほか、頭上空間・後席空間を拡大し軽自動車トップ水準を実現するなど家族連れでの使いやすさ向上にこだわった。両側スライドドア採用などで約70kg重くなった分を骨格の合理化、外板の樹脂化により相殺し、従来並みの車両重量に抑えた。

エンジン改良や空力性能改善などにより燃費は最高28.0km/Lと従来比3km/L改善。自動ブレーキや誤発進抑制制御などの安全装備パッケージ「スマートアシスト」を全グレード5万円プラスで選べる。価格は通常モデルが117万~158万1000円、鋭角的な外観で装備の充実した「カスタム」は147万~175万1000円。販売目標は合計月間1万2000台。

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【ホンダ】

●クラス最高水準のパワー 「N-WGN」

2013年11月22日、軽ワゴン「N-WGN(エヌ・ワゴン)」と、装備を充実させた「N-WGN カスタム」が発売された。2011年の発売後、大ヒットを続けている軽自動車「N BOX」などに続くホンダの軽自動車「Nシリーズ」の第4弾。

1気筒当たり2本の燃料供給装置を採用して効率を高めたエンジンは最高出力58馬力、最大トルク65N・m(ターボ車は64馬力、104N・m)とクラス最高水準のパワー。しかも、「N BOX」より3.9kg軽量化したCVT(無段変速機)と時速約10km以下で停止する「減速時アイドリングストップ」の採用などで最高29.2km/Lの低燃費を実現した。

後席を前後に200mmスライドできる機構や、傘や靴などを収納できる後席下のトレーを含む高い積載性を持ち、荷室部分を最大に広げた状態でも大人4人が無理なく過ごせる後席空間を確保した。衝突被害軽減のための自動ブレーキなどの安全装備「あんしんパッケージ」を上位車種に標準装備。カスタムでは99%紫外線をカットするガラスを採用、カスタム上位車種ではクルーズコントロールシステムも装備した。車の後方の様子を3つの異なった視点から映すリアカメラも選べる。価格はN-WGNが113万1000~147万円、カスタムが133万5000~163万円。販売目標は合わせて月間1万2000台。

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日経産業地域研究所が発行する「日経消費インサイト」最新号の概要は同誌ホームページへ。日経消費インサイトは、新製品に対する認知度など各種の消費者調査の結果を掲載しています。

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