快走・楽天市場を支える「ビッグデータ部」
セクシーなデータ分析職(2)

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2013/7/5 7:01
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スマートフォン経由での購入も増え、インターネット通販の国内最大手として快走を続ける「楽天市場」。1人当たりの購入額も増加傾向にある。好業績を支えるのは、楽天が昨年(2012年)設立した「ビッグデータ部」。顧客の属性や購買履歴など膨大な情報を分析し、売り上げ向上を狙うデータサイエンティストたちが活躍している――。全4回の本連載では、現在最もセクシー(魅力的)な職業の一つとして、米国をはじめ国内外で注目を集めるデータサイエンティストの実態に迫る。

楽天の森執行役員はハイブリッド型販促に挑む(写真:村田和聡)

楽天の森執行役員はハイブリッド型販促に挑む(写真:村田和聡)

あなたが楽天のサイトで商品を選んでいたら、画面には「あなたにオススメの商品」や「最近チェックした商品」などが表示されるはずだ。

この表示を裏で支えるのが、楽天の森正弥執行役員。データ分析を支え、R&D(研究開発)を担う楽天技術研究所の所長も兼務する。

楽天は2012年2月に「ビッグデータ部」を新設。社内に蓄積する膨大なデータを分析・活用する体制を強化している。そこで森執行役員は様々な手を繰り出す。

■ランキングを更新すると販売増

森執行役員の方針は、従来の静的なデータベースと、データをリアルタイム処理する「ストリームコンピューティング」と呼ぶ技術を駆使して、顧客の反応を高めること。

まずはお薦め商品の表示。これはデータベースにある顧客の性別や年齢、購買履歴といったデータを活用して、個別に提示する。さらに人気商品を集積した「ランキング」もうまく活用する。食品や靴などジャンル別になっており、これを見て購入する顧客は多い。最近は「ランキングの更新頻度を高めたり、ジャンル数を数百から数千に増やしたりすると売り上げが大きく伸びる」(森執行役員)ことが分かってきたという。

またストリームコンピューティングを使って、「最近チェックした商品」を表示する。顧客が見た履歴をきちんと反映して表示すると「購入率が高まる」と森執行役員は語る。

「Hadoop(ハドゥープ)」[注1]を使ってリアルタイム処理システムを強化するなど技術整備も欠かさない。

[注1]大量データを複数のコンピュータで分散処理するシステムを構築するためのオープンソースソフト。米グーグルが学術論文に公開した一部仕様を元に、米ヤフーに在籍していたDoug Cutting氏が中心となって開発が始まった。
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