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山手線車内に無線LAN JR東が試験提供

スマホで情報閲覧、インターネットも

JR東日本は3日、山手線の車内で公衆無線LANによるインターネット接続の試験サービスを始めた。走行中の車内で、乗客がスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)を使い、無線LAN親機に接続してインターネットを利用できるほか、運行情報や駅構内の店舗の割引クーポンといった情報を受信できる。試験サービスは13年1月中旬まで実施し、その後の早い段階で本格導入を目指す。

JR東日本が提供する「山手線トレインネット」は、スマホの専用アプリやWebブラウザーで車内や駅構内の店舗などの情報を閲覧できる

JR東日本は「山手線トレインネット」という愛称を付けた試験車両を、3日から1編成投入。11月上旬には2編成に増やす。各車両の客室に無線LANの親機を設置し、走行中でも乗客がインターネットに接続できるようにする。無線LAN親機からインターネットにつながる中継回線にはモバイルWiMAX(ワイマックス)を使う。

ユーザーの端末が車内の無線LAN親機に接続すると、インターネットにつながりWebサイトや電子メールなどを閲覧できるほか、(1)遅れや運転見合わせといった運行情報、(2)停車駅と現在地からの所要時分、(3)各駅の出口・乗り換え口案内、(4)各号車の混み具合や車内温度――など、同社が提供する情報を閲覧できる。このほか同社は、駅構内の売店や商業施設で使える割引クーポンや、車内ポスターと連動した広告、沿線のニュース、コミックや小説などを配信する。

試験サービスの利用には会員登録が必要だが、無料で使える。利用するには、米アップルのiPhoneまたは米グーグルのOS(基本ソフト)「Android」を搭載したスマホが必要。

試験サービスの提供車両には、側面にステッカーを貼り付けてある

スマホのWebブラウザーまたは専用アプリを使い、上記の情報を閲覧できる。無線LANの規格はIEEE 802.11g/n。無線LANによる通信は暗号化されておらず、個人情報のやり取りなどは利用者自身が注意する必要がある。

同社では「成田エクスプレス」や「スーパーひたち」などの特急列車の車内で公衆無線LANサービスを提供しているが、通勤型列車でのサービスは山手線が初めて。山手線は1編成(11両)でラッシュ時に2000人超が乗車しており、乗客へのサービス向上と新たなマーケティング手法の確立を目指す。「車内は乗客の行動が制約されるため、ネット接続を活用して新たな付加価値を提案したい」(JR東日本)

「山手線トレインネット」の利用イメージ

同社は、11年10~11月にも山手線の1編成を使い無線LANを使った試験サービスを実施。このときは延べ3万3000人が利用した。同社の調査によると、利用者の約8割が「実用化されたら利用したい」と回答した一方、前回の試験サービスではインターネットに接続できず、不満の声が寄せられていたという。これを受けて今回は、車内の無線LAN親機を経由してインターネットに接続できるようにしたほか、マーケティング関連の情報を新たに配信する。

同社は試験サービスを通じ、システム構成や配信する情報の内容などを検証。試験サービスの終了後は「時期は未定だが、できるだけ早く実用化したい」との意向を示している。

(電子報道部 金子寛人)

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