10分1000円散髪貫く、QBハウス「身の丈デジタル」

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2013/10/9 7:00
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 国内外で500店舗以上の「QBハウス」を展開中のキュービーネット(東京・渋谷)。15年以上にわたり「10分1000円」という低価格・短時間の散髪を貫くことができたのは、身の丈にあった店内のデジタル化と、きめ細かなデータ分析のおかげ――。ITやネットの進化に伴い、多様なデータを短時間で大量に収集しやすくなった。このため、事業を科学的に分析し、収益拡大に直結するプランを導き出す「データサイエンティスト」に注目が集まっている。全3回の本連載では、ゴルフ場運営大手のPGMホールディングス、QBハウス、パーク24、ヤマト運輸などで活躍するデータサイエンティストの実像や、ユニークなデータ活用の実態に迫る。

「QBハウス」の外観。国内外に500店舗以上ある

「QBハウス」の外観。国内外に500店舗以上ある

キュービーネットはここ数年、国内では年間40店舗のペースで、海外ではシンガポールと香港、台湾の3カ国で年間20店舗のペースで、新規出店を続けている。既に国内外で500店舗以上に拡大。年間の来店者数は1500万人を突破した。

同社の売上高は116億円で、営業利益は10億円を超える(数値は2012年6月期決算)。QBハウスといえば、その大半は人々が行き交う駅の構内にあり、大量のビジネス客のヘアカットをこなす"労働集約"的な理髪チェーンというイメージがあるかもしれない。だが、売上高営業利益率は10%に迫る勢いなのだ。

躍進の鍵は、スタイリストの高度な理髪技術や、入念な出店・店舗開発があってこそ。でもそれだけではない。あまり知られていないが、きめ細かなIT戦略とデータ分析がその成長を支えている。

■券売機やエアウォッシャーで時間を計測

「店舗と来店者数が増加しても、10分1000円というオペレーションを徹底するために、店舗管理システムとデータ分析手法を進化させている」。キュービーネットの北野泰男社長はこう詳細を明かす。キュービーネットはこれまで、数年おきに店舗管理システムを改良。現在は第4世代のシステムを稼働させている。

目玉はデータ収集にある。まずは店舗情報。来店した顧客の待ち時間やヘアカットにかかった時間などをリアルタイムで逐一収集し、10分ヘアカットの徹底と待ち時間の短縮に役立てる。

データ収集の仕組みはシンプルだ。データ分析とはいえ、力まず身の丈に合ったデジタル化で、顧客に利便性の高いサービスを提供している。

顧客はまず、店舗の入り口に設置してある券売機で利用券を購入する。ここでシステムには、顧客の来店時間データが記録される。待合席にいる顧客は自分の順番が来ると、利用券を「スタイリスト」と呼ぶQBハウスの理髪担当者に渡す。スタイリストはヘアカット席の近くに設置してあるタッチパネルを操作し、顧客の性別、世代、リピート客かどうかといったデータを入力し、ヘアカットを開始する。

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