2018年1月20日(土)

すぐつながる無線LANへ、次世代仕様「11ai」を議長の真野氏が語る

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2011/9/5付
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 無線LANの使い勝手を向上するための取り組みが進んでいる。標準化団体であるIEEE802.11において、無線LANのセキュリティー認証プロセスを大幅に高速化する作業部会「IEEE802.11ai」(Fast Initial Link Setup)が、2011年初頭に立ち上がった。11aiでは、セキュリティー認証にかかる時間を10分の1程度まで短縮することで、無線LANのリンク確立時間を短くし、歩行時や自動車での移動時などの使い勝手を高める。同作業部会の議長を務めるのは、国内で無線LAN関連事業を手掛けるルート(アライドテレシスグループ)代表取締役の真野 浩氏である。真野氏に、11aiの活動状況について聞いた。(聞き手=日経エレクトロニクス 蓬田宏樹)

――11aiでは、どのような利用シナリオを想定しているのか?

ルート(アライドテレシスグループ)代表取締役の真野 浩氏

ルート(アライドテレシスグループ)代表取締役の真野 浩氏

真野氏 ユーザーの移動時において、高速に無線LANのリンクを確立することを目指している。例えば、鉄道のターミナル駅において、電車からドッとユーザーが駅に降り立った際、一斉に端末からアクセスして情報をアップロードするといったものだ。また自動車で、どこかのチェック・ポイントを通過した際に、何らかの情報提供を受けるなどもある。端末としてはスマートフォンなどの携帯機器で、アクセス・ポイント側にはデジタル・サイネージの利用なども想定されている。

 こうした利用シナリオを実現するには、例えば1秒間に100台の端末に接続するといった高速性が求められる。リンク・セットアップ時に電波を占有する時間は、10ミリ秒以下になる。11aiでは、こうした高速認証を実現する手法について検討している。

 認証を高速化しても、セキュリティーの強度は十分高くなければならない。この点は非常に重要である。このため11aiでは、提案に対して高いセキュリティーを実現できることを求めている。また、IETF(インターネット技術タスクフォース)やNIST(米国立標準技術研究所)などにおいてセキュリティーに関連するスタッフも、11aiの討議に参加している。

――11aiの仕様策定は、現在どのような状況にあるか?

真野氏 作業部会の討議は順調に進んでいる。想定される利用シナリオをまとめて、機能要求仕様や技術要求も固まった。さらに、今後どのような手順で仕様を決めていくかについてもまとまっている。既に、技術提案を受け付けられる状況にある。

 11aiでは、仕様策定が順調に進むように、あらかじめ提案のガイドラインを明確に定めた。作業部会のメンバーで頻繁に電話会議も行っており、合意形成を重視しながら進めている。このため、有力な技術提案が対立して、なかなか仕様策定が進まないというような状況は避けられるだろう。11aiに関しては、もともとのコンセプトが明確であり、やりたいことも決まっている。順調に行けば、2012年3月には、ドラフト仕様の投票を作業部会内で行うところまで進むと考えている。

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