台風ドタキャンに負けない PGMゴルフ場の科学運営

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2013/10/7 7:00
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 ゴルフ場運営は、天気の影響を受けやすい。キャンセル料無しで予約を直前に取り消せる商習慣があるためだ。国内大手のPGMホールディングスは、台風来襲にも揺るがない事業体制を目指し、「データサイエンティスト」の活用に本腰を入れた――。ITやネットの進化に伴い、多様なデータを短時間で大量に収集しやすくなった。このため、事業を科学的に分析し、収益拡大に直結するプランを導き出すデータサイエンティストに注目が集まっている。全3回の本連載では、PGM、QBハウス、パーク24、ヤマト運輸などで活躍するデータサイエンティストの実像や、ユニークなデータ活用の実態に迫る。

データ戦略部の正司真美シニアマネージャー

データ戦略部の正司真美シニアマネージャー

猛暑にゲリラ豪雨に竜巻。異常気象に翻弄された夏が終わったと思ったら、台風の季節がやってきた。レジャーの予定もなかなか立てにくい。

今や気象データの活用は企業にとっても重要な課題となっている。メーカーも小売りも外食も、長期、短期の気象予測に気を配り、精度の高い予測データの入手に奔走する。エステーの鈴木喬会長も「気象予報士を採用してマーケティングを教え、売れる法則を見つけたい」と話している。

■専門部隊が天気の変化も読む

天気の影響が強い業界の1つがゴルフ場。日本のゴルフ場の商習慣では、顧客が予約をキャンセルしてもペナルティー(罰金)が発生しないので安易なキャンセルが発生しやすい。台風予報が出ようものならキャンセルが殺到し、収益予測が大きくずれる。

そこで、天候の変化も織り込んだ需要予測の仕組みを作り上げようとしているのが、ゴルフ場運営大手のPGMホールディングスだ。全国約130のゴルフ場を抱える同社は、2013年からキャンセル率の予測精度向上に取り組んでいる。社長室にデータ戦略部を設置し、正司真美シニアマネージャーが分析を担当する。

PGMホールディングスのゴルフ場予約サイト内では「最新お得情報」を積極的に告知

PGMホールディングスのゴルフ場予約サイト内では「最新お得情報」を積極的に告知

過去の予約や実績のデータを基に、シーズンや天候によってどの程度キャンセルが出るかを予測する。今年(2013年)6月に台風が上陸した際には、上陸予報が出た18日からのキャンセル率を見極め、割安なプレーフィーを提供するなど積極的な販促を打つことで、上陸予想日の22日にもほぼ予定通りの客数を確保した。

■精緻な予測で「料金×稼働率」を最大化

精緻な需要予測に取り組むのには理由がある。同社は「レベニューマネジメント」という経営手法を取り入れている。設備の稼働率に応じて柔軟に価格を変更して収益を最大化するもので、ホテルやエアライン、鉄道などで採用が進んでいる。

具体的な手法はこうだ。プレー当日の稼働率を最終的な着地点として、そこに至るまでの需要予測カーブを描く。予約数がこのカーブに乗るように、価格を調整して集客を進める。

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