2019年7月24日(水)

太陽電池メーカー、「ギガワット競争」に突入

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2010/11/8 7:00
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世界で太陽光発電システムの需要が拡大している。米国の調査会社Solarbuzz社の発表によると、発電能力に換算した2010年の世界需要は、前年比で倍増の15.2GW(ギガワット)に達する見通しだ。同様に日本国内の市場も拡大している。太陽光発電協会(JPEA)によると、2010年上半期(1月~6月)の日本市場向け販売量は、前年同期比で約2.6倍の410MW(メガワット)に達した。

メーカーの売上高も需要の拡大に伴い増えている(図1)。2008年9月のいわゆるリーマンショック以降、各社ともに売り上げが伸び悩んでいたが、2009年半ばからは明らかに回復しつつある。日本メーカーでトップのシャープも売上高を伸ばし、販売量で世界トップの米First Solar社に迫っている(図2)。

図1 大手太陽電池メーカーの売上高の推移  各期末の為替レートを用いて米ドル換算した。各社の決算発表の内容などから日経BPクリーンテック研究所が作成した。

図1 大手太陽電池メーカーの売上高の推移  各期末の為替レートを用いて米ドル換算した。各社の決算発表の内容などから日経BPクリーンテック研究所が作成した。

図2 大手太陽電池メーカーの販売量の推移  各社の決算発表の内容などから日経BPクリーンテック研究所が作成した。

図2 大手太陽電池メーカーの販売量の推移  各社の決算発表の内容などから日経BPクリーンテック研究所が作成した。

今の勢いが続けば、2010年のシャープの販売量は1GWを大きく超え、1.2GW前後に達する見込みである(2009年は635MWだった)。First Solar社は1.3GWを超える(2009年は約1.1GW)。2009年に2位だった中国Suntech Power社は約1.5GWという見通しを発表しており(2009年は704MW)、First Solar社を超えてトップに立つ。とうとうGWクラスでの本格的な争いが始まることになる。

販売の好調さは、海外市場の伸びに支えられている部分が大きい。日本メーカーは、国内市場にとどまらず海外に積極的に進出している。JPEAの統計によると、JPEA会員の2010年上半期の海外向け出荷量は、前年同期比で約1.8倍の約669MWだった。「太陽電池需要は国内と欧州で好調。欧州はドイツに加えて、フランス、イタリアで需要が拡大している」(三洋電機 常務執行役員 松葉健次郎氏)。

2011年はドイツが不安要因

絶好調の2010年に対し、2011年はどうなるのか。その見通しで今、専門家の見方が真っ二つに分かれている。例えば欧州太陽光発電協会(EPIA)は、2011年の太陽光発電システムの世界の販売量は2010年とほぼ同じ約15GWと予測する。一方で米国の調査会社iSuppli社は、前年比42.2%増の20.2GWと大きく伸びる予測を出した。つまり「急ブレーキがかかる」「成長を維持」という二つの見方が交錯しているのである。

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