2019年1月22日(火)

ベルルスコーニ元首相の有罪確定 脱税で伊最高裁

2013/8/2付
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【ジュネーブ=原克彦】イタリアの最高裁は1日、脱税の罪に問われたベルルスコーニ元首相に禁錮4年(恩赦法により1年に減刑)を言い渡し、元首相の有罪が確定した。政局への影響が注目された「5年間の公職禁止」は量刑を再検討するよう高裁に差し戻した。元首相は高齢のため刑務所への収監は免れる。上院議員の資格も当面は保たれ、連立政権は即時崩壊を免れそうだ。

一審と二審は元首相が所有するテレビ局グループ「メディアセット」が2002~03年に放映権の購入金額を水増しするなどして約730万ユーロ(約9億5千万円)を脱税したと認定。禁錮4年と公職禁止5年を言い渡していた。

同国には70歳を過ぎた高齢者に刑務所への収監を免除する制度があり、元首相は代わりに自宅軟禁か社会奉仕を科される見通し。上院は最高裁判決を受け入れるかを数カ月かけて審議する見通しだ。公職禁止の期間については今秋、ミラノの高裁で審理する予定だ。

元首相は連立政権に加わる中道右派政党「自由国民」の党首。公職禁止が決まり議員の資格を失えば、政界からの引退を余儀なくされる公算が大きく、自由国民が抗議のために政権から離脱する可能性がある。

イタリアでは単独で政権を確立できる政党連合がないため、2月の総選挙後に連立協議が難航し政治空白が2カ月も続いた経緯がある。ANSA通信などによると元首相は1日、ビデオメッセージで政権への支持には言及せず、判決内容を「事実無根」と批判し「闘いを続ける」と語った。自由国民の幹部の一人は党として政権を支え続ける意向を示した。

政権維持に自由国民の支持を必要とするレッタ首相は「国益が最優先でなくてはいけない」との声明を発表した。連立政権発足の立役者でもあったナポリターノ大統領も声明で、国のための結束を呼びかけた。

イタリア屈指の富豪でもある元首相は1990年代から汚職や脱税で10回以上起訴されているが、いずれの訴訟でも有罪が確定したことはない。現在は盗聴記録の漏洩と未成年女性の買春でもそれぞれ地裁から有罪判決を受け、控訴している。

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