ソニーモバイル担当者が新型Xperiaの「WhiteMagic」を語る

2012/3/1付
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英Sony Mobile Communications社は、同社のスマートフォン「Xperia NXT」シリーズの新機種として、「Xperia P」および「Xperia U」を、Mobile World Congress 2012に合わせて発表した。Xperia Pは4型液晶パネルのデュアルコア・プロセサ搭載機で、Xperia Uはそれをさらに1回り小さくした3.5型液晶パネル利用の端末である。

「Xperia P」で静止画を表示

同様に「Xperia P」で静止画を表示した例

「Xperia U」

左がKichiro Kurozumi氏、右がYuichi Kato氏

このうちPシリーズには、ソニーが開発した液晶パネル・モジュール「WhiteMagic」が採用されている。WhiteMagicは、RGBにW(白)を加えた4色のサブピクセルを用いた液晶パネル・モジュールで、消費電力を従来品に比較して約50%削減できるほか、輝度を約2倍に高められるという技術。PシリーズでWhiteMagicを採用したことについて同社は、「この技術はぜひ使ってみたいと思っていた。今回このパネルを用いたことで、我々が実現しようと思っているユーザー・エクスペリエンスに、深みを与えることができた」(英Sony Mobile Communications社 Vice President, Creative Director, Head of UX Product Planning, UXC&PのKichiro Kurozumi氏)と、強い思い入れを語った。

今回WhiteMagicを導入したXperia Pは、社内的には「Genuine」という開発コード名で呼ばれていたという。「Xperia NXT シリーズ3機種の真ん中ということもあり、ちゃんとしたものを作りたいという思いを込めて『Genuine』(本物/正真正銘の)と呼んでいた。そのため端末には、本当に価値のあるもの、ちゃんと実力のあるものを求めていた。その要素技術の一つがWhiteMagicである」(Xperia Pの企画を担当した、同社 Product Planner/Concept Producer, Product Planning Lund, Portfolio and Product ManagementのYuichi Kato氏)。

WhiteMagicの導入によって低消費電力化を図ったXperia Pは、さらに充電も極めて高速に済むように設計しているという。背景には、電池の駆動時間に対するスマートフォン・ユーザーの不満があったようだ。「スマートフォンは電池が持たない。多くのユーザーがその点を課題視しているのではないか。使い勝手改善のための対応策として考えられるのは、電池を大きくするか、端末を低消費電力化することである。しかし、それに加えてもう一つある。充電時間の短縮だ。今回の端末では、10分間の充電で60分の利用を可能にした。これは業界最速だろう」(同社)と、充電時間を大幅に短縮する工夫を、設計面で施していることを明らかにした。

その上で「充電時間の短縮には、大電流の供給など設計面でかなり手を入れる必要があり、なかなか難しい取り組みだった。その意味で、プラットフォーム・ベンダーと近い関係にあったことはプラスに寄与した」(同社のKurozumi氏)と、今回採用したチップセットのメーカーであるスイスST-Ericsson社との共同作業がスムーズに進んだことも、実現に貢献したと指摘した。ただし、「もちろんST-Ericsson社だけではない。我々はQualcomm社など他のプラットフォーム・ベンダーとも緊密な連携を取っている。例えばQualcomm社との間でも、我々の細かいニュアンスを感じてもらえる関係を構築できていると考えている」(同社のKurozumi氏)とし、今後他のチップセット・メーカーとも、ユーザー・エクスペリエンス向上に向けた開発などを、共同で進めていくという方向性を示した。

(日経エレクトロニクス 蓬田宏樹)

[Tech-On! 2012年3月1日掲載]

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