クロアチアがEU加盟、28カ国体制に 6年半ぶり拡大

【ザグレブ=御調昌邦】旧ユーゴスラビアのクロアチアは1日午前0時(日本時間同日早朝)、欧州連合(EU)に正式加盟した。EUへの新規加盟は2007年1月のブルガリアとルーマニア以来6年半ぶり。欧州が債務危機に陥った以降では初めて。EUは28カ国体制となり、債務危機の克服や雇用促進を図ることが最大の課題となる。
首都ザグレブ中心部のイェラチッチ広場では30日深夜から記念式典を開催。多数の市民がEU加盟を祝った。クロアチアのミラノビッチ首相は演説で「クロアチアは逃げない。新たな責任を果たす」と新規加盟国としての決意を表明した。式典にはEUのファンロンパイ大統領やバローゾ欧州委員長らを含む欧州の政府要人らが出席した。
クロアチアは加盟によって、EU予算から開発補助金を受け、遅れている鉄道などのインフラ整備に取り組むことができる。国内総生産(GDP)の約2割を占める観光業の一段の活性化なども期待している。