直木賞に「等伯」安部さんと23歳朝井さん

第148回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞は黒田夏子氏(75)の「abさんご」(「早稲田文学」5号)、直木賞は安部龍太郎氏(57)の「等伯」(日本経済新聞出版社刊)と、朝井リョウ氏(23)の「何者」(新潮社刊)に決まった。2月下旬に都内で贈呈式を開く。受賞者には正賞の時計と副賞100万円が贈られる。
安部氏は福岡県生まれ。久留米高専を卒業後、1990年「血の日本史」でデビュー。受賞作は安土桃山時代の絵師、長谷川等伯の生涯を描いたもので、2011年1月から12年5月まで日本経済新聞朝刊で連載した。人物造形など力量が卓越していると評価された。