普通の会社員でもコレクターに アート買う楽しみ

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2013/5/15 6:30
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 美術館で見たあこがれの現代アートを家に飾りたい。そんな夢を持つ人は少なくないだろう。でも、実際にほしい作品を手にするにはどうすればいいのか。会社勤めながら約20年にわたり現代アートを購入してきたコレクターの宮津大輔さんとアートフェア東京エグゼクティブ・ディレクターの金島隆弘さん、現代美術キュレーターの堀内奈穂子さんにアートを買う楽しみを初心者に向けて語ってもらった。

対談する金島氏(左)、宮津氏(中央)、堀内氏(右)(4月13日、東京・大手町)
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対談する金島氏(左)、宮津氏(中央)、堀内氏(右)(4月13日、東京・大手町)

■作家との交流を楽しむ

堀内 アートコレクターと一口に言っても、色々な人がいます。有名な現代のコレクターには、大規模なコレクションを見せる美術館をベネチアに建てたフランスの大富豪フランソワ・ピノーや、ロンドンにギャラリーを持つ広告代理店サーチ・アンド・サーチの創業者チャールズ・サーチがいます。サーチは、1980年代イギリスの若手芸術家の支援をして注目されました。日本のコレクターでは、ブリヂストン美術館の創設者である石橋正二郎の功績がよく知られていますね。

宮津 私はごく平均的な年収の勤め人ながら、現代アート収集を20年近く続けてきました。ピノーさんのような大金持ちが買う1点の値段の、10分の1程度のお金を年間で使えるくらい。お金がなくても、いかに楽しむかをモットーにしています。そんな私が尊敬するのは、わずかな収入ながらコツコツと4千点ものコレクションを築いたハーバート&ドロシー・ヴォーゲル夫妻です。夫妻が現代アーティストと交流してきたように、私も収集活動を通じて様々なアーティストと付き合っています。

草間彌生「無限の網」(1965年)
宮津氏がコレクションを始めて2年目に購入した作品。初めての年収以上の金額に、家族からも資金援助を受けた。
(C)Yayoi Kusama, Yayoi Kusama Studio Inc.Courtesy Ota Fine Arts, Tokyo
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草間彌生「無限の網」(1965年)
宮津氏がコレクションを始めて2年目に購入した作品。初めての年収以上の金額に、家族からも資金援助を受けた。
(C)Yayoi Kusama, Yayoi Kusama Studio Inc.Courtesy Ota Fine Arts, Tokyo

堀内 現代アートの魅力とは何でしょうか。

宮津 やはり何と言っても、同時代を生きる作者本人と話せることですね。作品を買うことで彼らの活動も支援できます。また、政治や経済の問題など、時代そのものを反映した作品が多く、新聞から得るのとは違った視点で世の流れを知ることができます。私は大学生の時に草間彌生さんの作品を美術館で見て、現代アートの面白さに目覚めました。

堀内 宮津さんの最初の1点は、どんな作品ですか?

宮津 1994年、30歳の時に夏と冬のボーナスをつぎ込んで買った草間さんのドローイングです。僕が47歳で本を出した時には、草間さんに推薦文を帯に書いてもらえるという幸運にも恵まれました。でも、初めはアートの買い方をまったく知らなかったし、画廊に入るのも怖かった。だから、まずは公立美術館に電話して、作品を購入した画廊がどこかを聞き出したんです。

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